きらい ページ7
「はあ」
パパの深いため息。お小言の終わりの合図。
あたし、心の中で小躍りよ。ようやっと時間の無駄なお叱りから解放されるんだもの。
「エリカ。お前は自分のやったことを恥じなさい。この夏休み、パーティ以外の外出は禁止だ。それから、私が許可を出した者以外との文通も」
「はーい……は？なんで？」
てきとーに返事をしてたんものだもの。うっかり納得しちゃうところだった。あたし、急いでパパに言い返すわ。そしたらパパ、またおーきなため息ついたの。
「グリフィンドールなんかの連中と話したら、お前の質も落ちるだろう」
「あたしの友達を悪く言わないで」
「お前は思っているそれは友達ではない。ただ薄汚い血を持つ家畜同然の生き物だ」
「ふざけないでよ！パパにそんなこと言われる筋合いないわ！あたしの友達と話したこともないくせに！」
あたし、思わず声を荒げるの。でもパパはそんなあたしを無視して、ドビーを呼んだ。それでトビーに無理やりあたしを部屋に連れて行くのよ。それって、ほんとに親のやることかしら？
「パパのことなんてだいっ嫌いよ！そうやってあたしを押さえつけようとするんだわ！」
ドビーの魔法に引っ張られながら、あたしはパパに罵声を飛ばすの。大きくなったら絶対に、こんなクソみたいな家出て行ってやる！
「あたし、絶対にパパの思い通りになんてならないから！」
続く
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作者名：あんころころもち | 作者ホームページ：
作成日時：2021年12月6日 20時
