9話 一級品 ページ10
私は大きく息を吸って吐いた。
私は女子だよ。
どんなに頑張ったって、力じゃ男子には勝てない。
でも、技術や気持ちなら負けるつもりはない！
ハル兄がいつも忙しい中私の放課後の自主練を見てくれてるんだから、ここは勝たなきゃいけないよね。
A「ﾌｰ、、、。」
集中力を高めると、徐々に周りの音が遠ざかっていった。
行くよ、ビアンキ。
私がハンドルを握ると同時に周りが動き出した。
それに従って私も動き出す。
目指すは、、、先頭！
〜晃side〜
敏樹「あの子、来ると思うか？」
晃「日野のことか？」
そう聞くと、敏樹は頷いた。
晃「、、、。」
奏「来ると思うっスよ？」
俺の横に来た奏が言った。
奏「あいつのレース、一回だけ見たことあるんスけど、うまいっスよ。
ギアの切り替えのタイミング、ここ一番でのハイケイデンス、狭い隙間を抜けるハンドル技術。
どれも一級品っスよ。」
晃「、、、奴は１日“最低で”100km走ると言っていた。その賜物だろうな。日野は上がってくる。決して油断するなよ。」
敏樹「おぅ。」
奏「了解っス！」
来い、日野。
お前の力を見せてみろ。
そして、俺を先頭とした何人かの部員が後ろを引き離して山に入ろうとしていた時だった。
一年が数人いるな。
それに、このプレッシャー、、、。
敏樹「、、、おい、晃。」
晃「わかってる。」
奏「あれ？怖いんスか？副主将。」
敏樹「ちげーよ。」
このペースだと、ほんの５分程度で来るだろうな。
晃「加速するぞ！」
「「「はい！！」」」
そして、山を半分ほど登った時だった。
「後ろから１人登ってきてます！！」
振り向くと、案の定。
A「どうも！」
軽く汗をかきながらも涼しい顔をした日野がいた。
晃「来たか、日野！！」
俺の横に来て一息つくと、真っ直ぐに俺を見て言い放った。
A「すみません。ゴールは、私が一番に入らせていただきます！」
その言葉には、確かな重みがあった。
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ナッツ(プロフ) - 翼音さん» コメントありがとうございます！！勘違いでしたか！それでもご指摘しようとして下さる気持ち、とても嬉しいです(´ｰ｀) (2015年8月31日 1時) (
レス) id: df6a1864ee (このIDを非表示/違反報告)
翼音 - すいません。↓の勘違いでした (2015年8月30日 23時) (レス) id: 04031d884e (このIDを非表示/違反報告)
翼音 - 7話の名前のとこなんかおかしいような気がするんですけど… (2015年8月30日 23時) (レス) id: 04031d884e (このIDを非表示/違反報告)
ナッツ(プロフ) - ラムさん» ありがとうございます！！荒北先輩のいろんなところを書いていくつもりなのでよろしくお願いします！更新頑張ります(｀・ω・´)ゞビシッ!! (2014年12月7日 22時) (レス) id: a5a9d60e83 (このIDを非表示/違反報告)
ラム(プロフ) - 荒北先輩に優しい場面が。更新大変だと思いますががんばってください。 (2014年12月7日 22時) (レス) id: 74c3915e15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナッツ | 作成日時：2014年12月3日 23時
