Enjoy a spooky and sweet party.【QK】 (ページ11)

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Halloween Party 9 ページ11

『では始めます。問題。』

皆が早押しボタンを握りしめながら、私の口元に注目する。

『ハロウィンは毎年』ﾋﾟﾝﾎﾟﾝ

押したのは伊沢さん。

「10月31日」

『正解！』

正解のブザーを鳴らした後、私はパチパチと拍手をする。

周りの皆は悔しそうな顔をしていた。

『今のは“ハロウィンは毎年何月何日に行われるでしょう”という問題でした！』

正解した彼は、喜ぶリアクションを取ることなく再び早押しの姿勢を取った。

『では次に参ります。問題。ハロウィンで飾られるジャックオーランタンは、』ﾋﾟﾝﾎﾟﾝ

ここで押したのはこうちゃん。

「かぼちゃ！」

私は不正解のブザーを鳴らした。

「えっ！？？」

こうちゃんは猫耳カチューシャがズレるくらい飛び上がって驚いていた。

残念ながら不正解だ。

『もう一度読みます。ハロウィンで飾られるジャックオーランタンは現在かぼちゃが使われていますが、かぼちゃの前は何の野菜が使われていたでしょう？』

うーん、と皆は頭を悩ませる。

「くり抜いたりできるくらい固い野菜ってことだよね」

ふくらさんが推理を口にしたが、そもそも彼は頭に浮かんでいる野菜のイメージとその名称はイコールになるのだろうか。

この問題はスルーかな、と私が小声でカウントをし始めると、ここで伊沢さんがボタンを押した。

「…カブ？」

と回答。
私は正解のブザーを鳴らしながら拍手。

おお、と周りからは歓声が上がる。

『正解！すごいです！』

普通なら彼はここで豆知識やなぜその考えに至ったかを披露するのだが、今はクッキーがかかっているからか、集中力を切らすまいと多くを語らなかった。

『では次です。問題。ハロウィンはどこの国発祥』ﾋﾟﾝﾎﾟﾝ

またもやボタンを押したのは伊沢さん。

「アイルランド」

回答も完璧である。

私は感心しながら彼を見つめたが、周りは感心を通り越して少し引いているようだった。

そんなこんなでハロウィンにちなんだクイズを50問終えたのだが、なんと伊沢さんは40pt獲得、つまり合計40枚のクッキーを手にした。

「伊沢さんやばくない？」

「いつも以上にクイズ王だったわ」

「正答率8割ってえぐいな」

「全然歯が立たなかった〜」

わずか数枚を手にした他のメンバーから賞賛されたが、彼はあまり嬉しそうではなかった。

「クソー！全部取れなかった！！」

ドン！と拳でテーブルを叩きながら、悔しそうに歯を食いしばっている。

結局そのテンションが下がった状態のまま、彼は動画を締めていたのだった。