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繋いだ手を離さないまま
こっそり抜け出して
みんなが見えなくなった頃
どちらからともなく目を合わせてクスクス笑って
また、ゆっくり歩き始めると
クイっと 手が引っ張られて
振り返るとAが俺を少し見上げて
「ねぇ？」
「ん？」
「どこ…いくの？
この辺、ソウルと違って
そんなにお店ないよ？」
あ…そうか
そうだった
田舎の夜は早くて
遅くまで開いてる店なんて
早くにこの街を出た俺に分かるはずがないよな
「あぁ〜…」
思わず頭の後ろをバリバリってかいてて
笑うしかないな(笑)
「おばちゃんがやってる
そんなお店でもいい？
もうちょっと飲みたいかも」
って、俺の返事も聞かずに
手を引いて歩き始めて
着いたのは
おじさんの溜まり場みたいな飲み屋で
「おばちゃぁん、久しぶり
こっち焼酎二本ね
あ、ビールも！
あ！あといつものチゲも！」
って慣れた様子で店の奥に入っていって
「ここ、チゲが美味しいよ」
ってい笑うAの見た目とこの店の雰囲気のギャップと
なんて言うんだろう？
この常連感がまた面白くて
笑ってると
「焼酎先に置いとくね
Aちゃん珍しいねぇ
誰かと一緒だなんて(笑)」
「同級生だよ(笑)」
「今日は潰れても安心だ(笑)
たんと飲みな(笑)」
そう言って豪快に笑いながら
厨房に戻るおばさんを
っふくれっつらで子供みたいに睨むA
なぁ…今日1日でどのくらい色んな顔を見せてくれる？
「飲も」
気がつくと
コップにソメクが作られてて
Aがそれを一気に飲み干して(笑)
厨房の中からそれを見てたおばちゃんが
俺を見てにっこり笑った
「おばちゃん、おれ、お茶も欲しい
喉渇いてんだよ」
「あら、あら
Aちゃんのツレなのに
お酒が弱いなんてねぇ(笑)」
お茶を片手に持ってきたおばちゃんが
俺の背中をバシッと叩いて
また厨房に戻っていった
ふと見るとさっき飲み干したはずの
Aのグラスは
もう溢れんばかりに満たされてて
俺と目が合った瞬間
とろけるような笑顔が帰ってきた
「ド〜ンヘ
飲もうよぉ」
って
真面目だと思ってたA
きっと冷たいんだろうと思ってたA
どこか人を寄せ付けない、
そんな風に思ってたA
の意外な一面に
俺以外の奴と飲んで欲しくないな…
って思ってしまった
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angieuko(プロフ) - マユさん» コメントありがとうございます^^*写真って一気にその時に戻れるツールですよね^^*トトロのドンタンはいつかどこかで書いてみたかったんです( ´艸｀) (2016年3月2日 18時) (
レス) id: f2d01e8268 (このIDを非表示/違反報告)
マユ - トトロ王子最高でした。写真って色々なことを思い出させてくれる宝物ですよね。読み終わったら昔のアルバム広げたくなりました。たまには実家に行こうかな！？ (2016年2月27日 15時) (レス) id: 8f101bc657 (このIDを非表示/違反報告)
angieuko(プロフ) - ふにさん» お返事ありがとうございます。えっと、たしかに、その二つは後半のセリフが同じなので同じっぽく思いますよね(^-^)コメントもらえて嬉しかったです(^-^) (2014年11月11日 21時) (レス) id: 229cc6342d (このIDを非表示/違反報告)
ふに(プロフ) - なんだか上手く伝えられてないような気がします。とにかく、いつも楽しみにしてます。とこれだけは伝えたいと思ってかきこみました。たびたびすみません。 (2014年11月11日 19時) (レス) id: 6765a7c899 (このIDを非表示/違反報告)
ふに(プロフ) - すみません。時間軸がずれてる、目線が変わってるのは気づいていたんですが、更新されるたびに読んでるので同じかと思いました。また、通しで読んでみます。 (2014年11月11日 18時) (レス) id: 6765a7c899 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんじゅっこ
| 作成日時：2014年10月28日 21時
