inverse

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「ねぇ…」

「うん？」

「あれから、どのくらい経ったっけ？」

「あれから？さぁ…」



ちょっと大人になった子供達からのプレゼントで来たバリ

二人で夕日を眺めながら
あの時から変わらず繋いだ手で
寄り添って
沈んでいく夕陽を
二人眺めてた


あの後、やっぱり二人が離れてるなんて有り得ないって
最初は誰にも秘密で
そのうち仲間も交えて
それから、オープンになって
結婚して
今もあの頃と変わらないまま
ドンへと二人癒しあって、支え合って
今まで来た


「短かったよね」

「あっという間だったな」

「あのさ…」

「ん？」

「もし…いつか私がドンへの事も解らなくなったら…どうする？」

「毎日、Aに話すよ」

「何を？」

「トトロの王子様がお姫様を見つけて
永遠に幸せに暮らした話」

「毎日…恋に落ちるね」

「俺が…忘れたら？」

「ドンへは…他の誰を忘れても
私のことは忘れないよ」

「へ？」

相変わらずのキョトンとした顔で
私を見つめるドンへの頬を両手で挟んで


「ドンへが…私を忘れたら
私がどれだけ悲しむか…
ドンへが一番よく知ってるでしょ？

だから、忘れない」


なんて、私の無茶な言葉に


「そうだなぁ…
絶対に忘れられないな…」


ってニコって笑って


「いつか…眠くて起きれなくなる時は
俺が子守唄…歌うよ」

「いい夢見てぐっすり眠れそうだね」

「Aがぐっすり眠ったのを見てから
俺も眠るから

約束したもんな
もう一人にさせないって
逃げないし、俺が幸せにするって」


って
優しく抱きしめられた


「もう…十分幸せだよ」


そう、十分以上に幸せなの
永遠の愛なんて
有るかどうか解らなかったけど

今なら言える
永遠の愛がここにあるって


私たちの愛が
子供に伝わって

きっと永遠に続いていく


出逢ってくれて、見つけてくれて
ありがとう

愛してくれて
ありがとう


ドンへ、幸せになれたね
愛してる







(完)

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