inverse

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「お前、ホントにAちゃん呼んだのか？」

「うん。」


そう言っただろ？前にも


「Aちゃんはなんて言ってる？」

「やってくれるって」


もうすぐもっと近くにいれる
そう思うだけで自然と笑顔になってくる


「それでいいのか？」


ヒョン、何言ってんだ？


「良いんだよ
Aもいいって言ってくれてるんだし」


イライラするな
ヒョンは、何が言いたいんだよ？
ヒョンもAの事好きで可愛がってるだろ？

一緒に仕事する上でいいパートナーになれるだろ？


「 Aちゃんを籠の鳥みたいにするのか？
あんなに楽しそうに仕事してるのに

それを取り上げるだけの覚悟が
お前にはあるのか？」

「有る

し

取り上げるわけじゃない
ここで今以上にあいつに合った仕事をしてもらうんだよ」


ヒョンらしくない
何が言いたいんだよ！？


「解ってるんだな？
その意味を

そして、今よりもずっとお前もAちゃんも大変になるってことも」

「解ってるし
Aは大変になんてしねぇ

あいつに降りかかってくることは
全部俺が守ってやる

だから…」


今イラっとしてるけど
これは今言わなきゃ


「ヒョンも…力を貸してくれ
Aを守るために

俺だけじゃ…まだ力が足りない…
時間も…」


本当の俺じゃない俺がでかくなりすぎて
それは、
本当に幸せなことなんだけど
その分自分の人生がコントロールできなくて


悔しくて唇を噛んだ俺を
ヒョンの腕が包んだ


「その言葉だよ
俺が聞きたかったのは(笑)

俺も守ってやる
お前も、Aも

悔しいだろうけど
お前一人じゃ出来ないことは
周りに助けてもらうんだよ

プライドへし折ってでも相手の為になるなら
助けてくれって…な」


ヒョン…


「自分のプライドより大事なんだろ？」


自分より…？
解んないな

Aは鏡の向こうの俺だから
俺より…
なんて考えたこともなかった

あいつが幸せなら俺は幸せだし
守り合って、支え合って、寄り添って
そうするのが自然だって思って

その為にどうしたらって…


それが…そういう事？
なのか？

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