どうせ愛なんて

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side.桃
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赤「は…？」





めっちゃ頑張って、大毅さんを家に呼んだ。




めっちゃ頑張って、きゅうりを使って料理を作った。







美味しいって言ってくれたけど、めちゃくちゃ顔が引き攣ってたのはなんでなんやろう。








赤「望くん」


桃「はい」


赤「流星にな、仕返ししてん」





今日の俺も、今日の大毅さんも、






どことなく緊張してる。





理由は分からない、 今のところ。









桃「仕返し、ですか」


赤「うん。 流星のこと、もう好きやないんやって気付いて」


桃「…」


赤「ちゃんと終わらせられたよ」


桃「大毅さんっ…」


赤「ありがとう、きっと望くんのおかげ」






また、大毅さんにふわっと抱きしめられる。





桃「…」








今やない。





俺の気持ちを伝えるのは、今やない。






大毅さんには気持ちを整理する時間が必要。





自分の手で何かをするのも、自分を変えるのも






相当な努力と覚悟が必要やから。





先を急ぎすぎたら、大毅さんはきっと疲れちゃう。







やから、





桃「頑張ったのは、大毅さんです。 俺は何もしてませんよ」







気持ちを伝えるのはもう少し先にしよう。






それまでは、誰よりも近くで大毅さんの幸せを願うことにする。

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