story of love ５

生まれ変わってもまた出逢いたい ２ ページ9

side.橙
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赤「飲みすぎちゃった…」






ため息混じりに机に突っ伏すしげ。





どうやら飲みすぎて気分悪くなったらしい。









橙「おーおー、なんや珍しいな」





そう言いながら背中をさすってやる。









橙「吐きそうとかない？ 大丈夫？」


赤「そこまでやないから大丈夫…」






顔を上げたしげの顔は火照っていて、目は潤んでいた。









こないなこと言うのもアレやけど、シンプルに可愛ええ。







酔っぱらったしげちゃんなんか、そう簡単にお目にかかれへんもんな。









赤「そろそろ帰る？」






しげに言われて時計を見ると、もうすでに日付が変わっていた。









橙「明日も仕事やったっけ？ …あ、今日か」


赤「うん仕事。 照史もやろ？」


橙「そー。生放送もラジオもある」


赤「俺より忙しいやん…… うわっ…」






立ち上がると、よろめいて机に手ぇついてもうてる。







いうほど飲んでへんのに出来上がってもうてるやん。









赤「もーやだ、きもいわるい」






俺の服引っ張って俺のこと引き寄せて、頭ぐりぐり押し付けてくるしげ。









いつもより高い体温に無意識のうちにドキドキしてくる。









橙「…俺の家くる？」


赤「…」


橙「しげ？」


赤「行きたい、けど…」


橙「ん？」


赤「あきとに頼りっぱなしやもん、おれ……」








なにを言ってるのやら。









橙「あのな、頼ってええの。 しげは頼らなさすぎやから、たまには頼って」







ぽんぽん、と背中を叩いてやると素直に俺の後ろをついてきた。









あんまり自分の気持ちを上手く伝えられへん不器用なところ、




なんでも自分で頑張りすぎてまうところ、









そういうところがしげの悪いところ、良いところ。








そんな危なっかしいしげやからこそ、







守ってやらなあかんのやなぁ…って改めて思わされるんよね。



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