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〜智side〜
怒り心頭な俺を宥める様に
「…ありがとう、智くん。
俺は平気だから…
そんな怖い顔しないでよ。ね？」
翔くんは俺の強く握り締めた拳を優しく包んだ。
「…ったく。あんたが、1番怒ってどうすんのよ
大野さん。」
その後ろで、呆れながらも
優しげな眼差しで笑っている和。
…んだよ…本人達に、そんな顔されちゃあ
怒る気にもなれねぇじゃん。
どうにも、逆立つ気が収まらない俺は
それでもやっぱり気に食わなくて
目の前で困ったように笑う彼に口を尖らせる。
「そんな事よりもね、大野さん。
俺の顔…笑ってませんか」
「え…？」
ピキンと張り詰めた様に緊迫していた空気が
「ねぇ、見てよ大野さん。
俺、今ね。自分でも笑っちまう位に
嬉しい…嬉しかったんだよ…」
和のその一声で
黒ずんでいた空気に色を塗り替えていく
「もう、自分が誰の子供で…
どうやって生きてきたかなんて、
この際どーでもいい。
そんな事よりも…逢えた…
家族に…やっと逢えたんだよ、大野さん…」
「、…か…ず…お前…」
その身を震わせた和の瞳は真っ直ぐに
涙を流す翔くんに向けられていて
「、もう…いいんだよね…、？」
「ん…おいで、和。」
大きく大きく腕を広げた翔くんの腕の中に
飛び込んだ和。
「翔さん…っ、翔さん…っ
ありがとう…生きててくれて、…」
何も言わずに背中を撫でながら
負けじと強く抱き締め返す翔くんの姿に
「〜っ、」
迂闊にも、また涙が溢れてきた
…こいつらは、何回俺を泣かせれば
気が済むんだろうな。
いや、ほんとに。
「…正直、まだ良く分かんねぇけど
良かったな、翔さん、二宮…」
「何言ってんの、松潤。"にの"でしょ？」
「は、？何言って…」
「もういいんじゃない？許してあげてよ。
自分をさ。」
「…お前が言えたことかよ、それ。」
「あひゃっ！翔ちゃーん！！俺も混ぜて！！！」
「おわっ、！？アイバカ、離れろや！」
「ふふ。もうみんな纏めておいで！！」
「おいっ、誰だよ、今俺の足踏んだのっ！！？」
・
どれだけ、遠回りしてきたんだろう
どれだけ、互いの傷を抉り続けてきたんだろう
今、こうしてこの5人が寄って集って
馬鹿みたいに笑い転げている情景。
…もういいや。
今はただ、何よりも望んでいた時間を堪能しよう。
5色の笑顔が咲き乱れるこの瞬間を
俺はもう
二度と失いたくないと思った
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星羅*(プロフ) - きよさん» きよさん！泣 コメントありがとうございます！更新めちゃくちゃ遅くなってしまって大変申し訳ないです！人が悪くなっちゃいました、かたじけない笑 この続きはいつかお見せできると嬉しいですなぁ＾＾お付き合い頂き本当にありがとうございました！ (2019年12月11日 20時) (
レス) id: d56f518aff (このIDを非表示/違反報告)
きよ(プロフ) - 星羅＊さん、更新きたぁ！と思ったら「えっ、まさか！？ 」な展開。そんなわけないですよねぇ人が悪い (笑)。 翔くん、本当に良かったです。和くんもちゃんと立ち直って良かった。この幸せの続きがきになりますが、完結お疲れさまでした。 (2019年12月11日 18時) (レス) id: 7f433b7b81 (このIDを非表示/違反報告)
翔ちゃむ - すこぶる可愛い翔くんに翻弄されてる智君がとても好きです！！お山の2人は勿論紅羽ちゃんの行方がとても気になります…ニノとの今後のやりとりがとても楽しみです。お忙しいとは思いますがこの作品の一ファンとして心待ちにしてます！！ (2018年10月14日 23時) (レス) id: e8e7665cca (このIDを非表示/違反報告)
翔ちゃむ - 星羅さん、移行お疲れ様です！動き出した新たな展開にドキドキが止まらない一方で、もうひと波乱あるのではないかと、目が離せません！ (2018年10月14日 23時) (レス) id: e8e7665cca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星羅*
| 作成日時：2018年10月8日 17時
