【ﾛ兄鬼2】零時に会いましょう (ページ5)

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rbr「A、後ろ見ろ！！」

「後ろ？」

振り向くとさっきまで自室のベッドで
横たわっていたはずが、気づけば学校の前にいた

「……え…ここ…」

tn「…俺たちの学校、やな」

ut「どーゆーこっちゃ…分からへん」

zm「シッマ、なんか知らんの？」

kn「いや…」

温さを含んだ夜風に、金色の髪が靡いた

「あの噂…」

私がそう呟くと、全員がこちらを振り返った

kn「A…それほんまに言ってるんか？」

rbr「そ、そんなわけ、あらへんやろ…」

ut「せ、せや！Aちゃん！！」

わちゃわちゃと言い合いになりかけていた時に
彼の言葉が会話を遮った

zm「…な、なぁ…あれ見てや」

ゾムが指を刺したのは
校舎外に置かれている大きな時計

全員が恐る恐る見る

短針と長針はピッタリと、ある時刻を指していた

その場にいた誰もがゴクリ、と生唾を飲み込み
置かれている状況を否が応でも理解してしまう

闇の中で佇む見慣れた校舎

外に出たのかすら曖昧な記憶

制服を着た6人

そして

___「12」を指した時計

不気味なほど輝く月は、私たちを嘲笑うかの如く
雲の合間から見え隠れする

「…呪、鬼」

ポツリと吐いた言葉は
虚しく、夜の闇に溶け込んでいった