15時15分、ここで会おう。【名前変換オリジナル】 (ページ10)

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10話ページ10

――放課後

「さよーなら」

うちの学校は15時にホームルームが終わる

宮野くんと待ち合わせるため、私はあまり使われていない準備室に行く

「…」

なんか、緊張してきた

いや、しっかりしなきゃ

ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ

大翔「…お疲れ」

宮野くんは準備室の椅子に座っていた
準備室は使われてない割に広く、物も多い

「お疲れ」

言い返すと宮野くんは横をポンポンと叩く

大翔「座りなよ」

「ﾝﾇｯ」

え、なんか恥ずいんだけど

「ｱｯｼﾞｬｱ、シツレイシマス…」

大翔「いや、なんでカタコト笑」

実に近い、宮野くんの肩が自分の肩に当たりそうなほど

チラッ

顔を見てみる

大翔「松崎さん」

「ﾝﾇｯ」

目がバッチ合ってびっくりした

大翔「明日、金持って来いって言われた」

「さ、最低…」

大翔「俺、反抗しようと思うんだけど」

宮野くんは昨日と顔が違った。

「そうだよ！言う通りにしたらまた同じ事繰り返されるんだから！」

大翔「分かった。松崎さん、俺があいつらに呼び出されたら着いてきてくれないか？バレないように」

「え！？尾行しろってこと？」

大翔「そう、それでもし俺が殴られたりしたら、それを動画撮って欲しい」

「なるほど…！」

証拠を掴んで、先生に訴えればいいんだ！

「分かった！やってみるよ！！」

大翔「ふふっ、ありがとう」

「宮野くん、昨日よりかなり前向きになった」

昨日の諦めてるような感じとは全然違った

大翔「松崎さんが昨日助けてくれて、ひとりじゃないんだって思ったんだ」

「え」

ﾄﾞｷｯ

大翔「少しでも松崎さんが希望をくれた。俺にとってはそれがすごく心強かったんだ」

私、宮野くんを助けられてるのかな、
嬉しい…

真っ直ぐにそう伝えるから私はすごく恥ずかしくなった

「か、帰るっ！」

宮野「ちょっ待ってよ」

ザーーーー

「うわぁ結構降ってるね」

大翔「やべっ今日傘持ってないんだった…」

あ、私持ってるや

「入ってく？」

大翔「いいの？ありがとう」

思わず言っちゃったけど、これってこれって

相合傘ーーー？！？！？！