本当のパパは誰なの？ Part2

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健二郎くんside



珍しくオフやったから大好きな釣りして
その帰りやAちゃんを見つけたん




午前9時…絶対、学校ある時間やん
しかも…可愛いポニーテールしてるやん
あ、そーいう趣味があるわけちゃうで？






………なんか、悩んでるんかな
下向いてボチボチ歩くようなやつちゃうし…
声かけてもええんか…？








健)Aー？


『…健ちゃん』


健)……学校は？


『休みなの！』


健)嘘つけ笑
　 休みにわざわざ制服着るアホが
　 どこにおんねん笑


『こんなとこで、なにしてんの？
って思ってる感じでしょ？』


健)お、おん。そうや。何してんの？


『ちょっと色々あって飛び出してきたの』


健)色々って？


『ヤダなぁ…健ちゃんデリカシーなさすぎ笑』


健)……Aちゃん無理して
　 笑わんでええと思うで？


『懐かし…本物の関西弁だ…』


健)数原とか中務か？


『そうー中学生になって周り標準語ばっか笑』


健)で…話そらさんとこか
　 家で話聞いたるから来るか？


『……お願いします』









健)どうぞ…玄関にローファーとか
　 変な感じやで笑


『変なこと考えてる？』


健)考えてへんわ笑
　 制服、よう似合とるわ


『龍友もそんな言い方するんだろうな…』


健)ほんまにGENE好きなんやな…
　 で、今日あったこと言うてみ？


『すっごく要約するとね…
学校行ってあいさつして、クラスメイトに
無視されて仲良い友達にも喋りかけないでって
言われて居場所なんてないから飛び出して
なんとなく、イジメが始まるんだろうなって
中2ながらに悟って…
家帰ってたら見たことない赤いピンヒールを
見つけて、しかもキツめの香水の匂いもして
最悪なこと重なりすぎだーなんてのんきに
玄関で突っ立ってたら寝室から上半身裸の臣が
登場したわけ…
さすがのバカでも何となく悟るじゃん…』


健)もう、ええよ…ありがと…


『無視されるようなことした
覚えないんだけどなー』


健)臣ちゃん何してんの…ほんまに…


『私さ、もうあの家には一生帰んないつもり』


健)なんでや？ほんまのお父さんやん


『…本当のパパだよ。わかってる。
でもね、家に帰っても冷たい空気が待ってるだけ
ご飯だって朝は準備してくれてたけど
お昼も夜も自分で準備しなきゃいけなくて
あの家には居場所がない気がするの
臣が忙しいことはわかってるけど
もう我慢出来ないの…』




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