決断者7 ページ8
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『れいにぃにそれを言ってないのか…。それは憎しみを自分に向けさせるため？？怒りで我を失わないように？復讐に染まらないように？？』
赤井「...」
『貴方のそんな優しさ、いらないよ』
私の言葉に秀一の瞳が揺れた気がした
れいにぃは秀一を執拗に追い続けている。
それに対し秀一はわざと怒りを自分に向けている。安室が復讐で動かないように。
賢いれいにぃの事だから、スコッチを撃ったのは赤井ではないと気づいていると思う。だが、手練な秀一なら何とか出来ただろうと思ってしまう。
『どちらに付くか、秀一はそう言ったよね。でも、私はこんなにすれ違っている2人を選ぶことなんて出来ない。二人とも同じくらい大好きだから。』
私の言葉に秀一は少し目を開く。
『だからといっても、2人を同時に失うこともしたくない。わがままだけど、私は2人がしっかり話し合って決着をつけるまでこの選択は置いておくよ...っ、わっ！』
私の言葉が終わるか終わらないかのタイミングで、私の視界は黒に覆われた。秀一のシャツの色だ。私の背中に腕を回し、さらにぎゅうぎゅう力を込めてくる。
秀一は私を抱きしめるだけで何も言わない。
抑えられているせいで、秀一がどんな表情をしているのかもわからない。
どうしようもない状況で私は話を続ける。
『...それに、2人と同じように私も結構賢い方なんだよ？お互い良い感じに距離を持って付き合うことくらいできるよ』
私の言葉に秀一は一つため息をついた。
そして「Aには完敗だな」と小声で言って少し笑ったのが息遣いで分かった。
秀一は私を抱きしめていた腕を離し、ようやく私と目が合う。
赤井「……すまなかった、あの時はきつい当たりをしてしまった。
そうだな...Aを信用していれば、こんな事なにも問題じゃない。
俺は視野が狭かったのかもしれないな。」
距離をとり、久しぶりに感じた秀一の優しさにほんのりと胸の奥が暖かくなる。声色には、秀一の優しさが全面的に表れたような暖かさがあった。
秀一ってこんなに優しかったのか、と再確認する。それと同時に胸が小さくトクンとなる。
『謝る必要なんてないよ。秀一はFBIの立場としては正しい行動を取ったのだから。
......それより、』
『きちんと話し合った方がいい。今はいいよ、時が来て...お互い分かってもらえば……』
こうして私達の二人暮らしは再び始まったのであった。
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第26章 「決断者」完
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よる - イッキ見しましたー！2日かかった…(読むのが遅いだけ)面白かったです！更新待ってまーす！笑 (2020年3月14日 15時) (
レス) id: c5f0e73031 (このIDを非表示/違反報告)
あやね - 更新まだですか？待ってます！！ (2020年2月13日 0時) (レス) id: 4ec1a4318b (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続きが楽しみです。よろしくお願いします。 (2020年1月21日 23時) (レス) id: bae193555e (このIDを非表示/違反報告)
あやね - 更新まだですか.....？ (2020年1月12日 23時) (レス) id: 4ec1a4318b (このIDを非表示/違反報告)
氷 - めちゃくちゃ面白かったです！個人的にルパン達との絡みを増やしもらったら嬉しいな、と。これからも頑張ってください！ (2019年12月22日 20時) (レス) id: 0dd927e5ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：235711 | 作成日時：2019年10月13日 21時
