決断者6 ページ7
.
.
今日、今日だ。
私は秀一との関係を解決する。
リビングに入ると、いつもと変わらなくソファに座って本を読んでいる秀一。唯一違うのは、私が部屋に入ってきたこに見向きもせずに無視したまま本に目を向けていること。
玄関の音、それに私の歩く足音で私だってことは気づいているはずなのに私の存在を無視するような態度のA。
だが、私が部屋に入った時に横目でちらりと私を確認したこと、そして今も私を気にして本に集中出来ていないことはバレバレだ。
そんな秀一に意を決して話しかける。
『ねぇ』
赤井「......なんだ」
数秒遅れた後に応えた秀一。
『スコッチ...死んだんだね』
たぶんヒロにぃの本名を知らないであろうから、秀一の前ではスコッチと呼ぶことにした。
私の質問に読んでいた本から顔を上げ、私を見た秀一。私の質問に、、それとも私の表情に少し驚いているのか秀一は少し目を見開いた。
赤井「、、、誰から聞いた」
『降谷零』
赤井「、、、」
会ったのか、と呟いて読んでいた本を閉じた秀一は立ち上がった。
自然と秀一の目線は高くなるが、私も負けじと上を向いて言葉を言う。
.
『降谷零がなんであなたに執着してるのか、ようやく分かったよ...』
秀一は一瞬哀しい表情をした気がした。
まるで後悔しているといったような。
『でも、』
1人で全てを背負いたがる秀一のことだ。
『どーせ何か隠してるんでしょう？』
私の言葉に秀一は目を丸くした。
なんで、と言ったような顔だ。
赤井「俺を...俺を責めないのか？」
『責める？その場の状況が分からないのに貴方を理由も無しに責めれないでしょ』
赤井「……そうか」
秀一は力が抜けたようにソファに座り込む。
それを見つめ、私も反対側のソファへと向かい合うように座った。
『私は結構、いや、かなり貴方のことを信用している。それに貴方が強い人間だって事も知ってる。だから、
自害を止めることくらい出来たでしょ？』
赤井｢“自害“…そこまで......流石だな｣
私の言葉に秀一は、スコッチは秀一が撃って殺したのではなく自害した事を私が知っていることに軽く驚いた。
『れいにぃから現場の様子を教えて貰ってね。血の付いた箇所から自害の可能性の方が高い。だから……何かあるんじゃない？れいにぃに真実を言えない理由が。』
真っ直ぐ秀一を見つめて言うと、秀一は言いずらそうに、悔しそうにその日の事を零していく。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1887人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
よる - イッキ見しましたー！2日かかった…(読むのが遅いだけ)面白かったです！更新待ってまーす！笑 (2020年3月14日 15時) (
レス) id: c5f0e73031 (このIDを非表示/違反報告)
あやね - 更新まだですか？待ってます！！ (2020年2月13日 0時) (レス) id: 4ec1a4318b (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続きが楽しみです。よろしくお願いします。 (2020年1月21日 23時) (レス) id: bae193555e (このIDを非表示/違反報告)
あやね - 更新まだですか.....？ (2020年1月12日 23時) (レス) id: 4ec1a4318b (このIDを非表示/違反報告)
氷 - めちゃくちゃ面白かったです！個人的にルパン達との絡みを増やしもらったら嬉しいな、と。これからも頑張ってください！ (2019年12月22日 20時) (レス) id: 0dd927e5ca (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：235711 | 作成日時：2019年10月13日 21時
