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「え!?な、何でここに……というか拐われたんじゃあ」

「阿呆。俺が簡単に殺られる訳ねェだろィ。さっさと返り討ちにした」

「………」


安心のあまり、私はその場に座り込んでしまった。


よ、よかった……。


「とっととそいつらしょっぴいて戻って来て見りゃ、お前俺が帰って来てないこと聞いて真っ青になって飛び出してったって言うじゃねェか。だから探しに来たんだろィ」

「だ、だって、私が蹴り入れたせいで危機に陥ってるんじゃって思って……」


呟くと、「あーありゃ痛かった」と頭上から声が降ってくる。


「仮にも医者が隊士危機に陥れてどうすんだっつー話だよなァ。いやー、実際体痺れてたせいで殺されかけたし。刀持つ手に力入らなかったし?」

「ごめんなさい……」


絶対面白がっているのは分かるが、今はそれに反論も出来なければ不満にも思えない。


「あ?聞こえねェなァ」

「ご、ごめんなさい!」


ガバッ、と顔を上げて叫べば、そこには黒すぎる笑みを浮かべて私を見下ろす隊長の姿が。


…げ。


「許して欲しいんなら、こうやって言え。

『沖田様、雌豚ごときが失礼な事をして大変申し訳ありませんでした。以後は貴方様に絶対逆らいません』

って土下座して額地面に擦り付けてなァ」

「は、はぁ!?」


羞恥と怒りで一気に顔が熱くなる。


前言撤回、死ねば良かったのに。


「ふざけ『あー、あの時俺斬られそうになったんだった。どこかの医者モドキのせいで体痺れてたからなァ』……ッ」


こ……このクソサドがァァア!!!何処まで性根が腐ってんだ己はァァァア!!!


内心絶叫しながらせめてものの反抗で精一杯睨み付ける。

そして公衆の視線に耐え、屈辱に震えながら膝をつき、その忌々しい言葉を吐き出すべく口を開いた。


「沖田さ『何しとんのじゃ総悟ォォオオッ!!』え?ふ、副長?」

「チッ」


……が、その台詞は駆けてきた副長の怒鳴り声によって遮られた。


「お前はAに何させようとしてんだコラァ!!」

「そっちこそ何してくれてんですかィ土方コノヤロー。折角良いところだったのに」

「何がだ!公衆の面前で何晒させようとしてんだてめェは!!」


襟首掴まれガクンガクン揺さぶられながら、彼は「躾のなってねェ雌豚を調教しようとしただけでさァ」とろくでもない返事を返す。


そのまま首もげればいいのに。


本当誰かコイツを殺して下さい。
 

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茸筍 - でも、カッコいいわ (2021年7月11日 21時) (レス) id: ca7cb48629 (このIDを非表示/違反報告)
茸筍 - 吉沢亮に血染めの犬の餌投げつけるかw w w (2021年7月11日 21時) (レス) id: ca7cb48629 (このIDを非表示/違反報告)
霜夜華(プロフ) - さわさん» そこまで喜んでいただけて嬉しいです!(*^▽^*)続編も頑張ります!! (2017年5月29日 22時) (レス) id: 9126ee9e9d (このIDを非表示/違反報告)
さわ - やったァァァァァ!!w続編なんてすっっっごく嬉しいです(*-`ω´-)9 ヨッシャァ!!楽しみに更新待ってますね!(*´ω`*) (2017年5月29日 22時) (レス) id: e6f444c96b (このIDを非表示/違反報告)
霜夜華(プロフ) - mokamoiさん» い、いちばんですか!?(゜ロ゜;ノ)ノそんな、とても恐れ多い誉め言葉を頂けるなんて光栄です・・・!ありがとうございます!頑張ります! (2017年5月29日 5時) (レス) id: 9126ee9e9d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:霜夜華 | 作成日時:2017年5月12日 2時

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