真選組専属医師の悩み【沖田総悟】

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……おかしい。おかしいよコレ。

絶対何かあるって。フラグ立ってるって。


「もう一週間も沖田隊長が嫌がらせしてこないなんて……!!」


今日はゲリラ豪雨か!?と空を見上げるも、本日もまた快晴。すごい過ごしやすい天気だ。雲一つ見当たらない。


正直に言おう。めっちゃ怖い。

あのクソサドがすれ違っても憎まれ口も叩かないとか怖すぎる。

おまけに今朝なんて、「おはようございやす」って挨拶してきたし!!


まさか新たにすっごい嫌がらせを思い付いて、その準備してるとか!?とハラハラし続けて一週間。


「何で……？沖田隊長に一体何が……？」


真剣に考えてみるが、心当たりは一切無い。


絶対何かあったよね？

何事もなくあの馬鹿が心を入れ替えるなんてこと普通ないよね？

だって今朝も副長を暗殺しようとしてたし、まだ心ブラックのままだよね？

脳味噌だって、ろくでもない嫌がらせの案が大量生産されるブラックボックスのままだよねきっと。


それとも頭打って何か人格変貌したとでも言うのか。以前記憶喪失になった銀さんみたく。


「それはそれでヤバいけど……！いや、嫌がらせが無いのは全然良いって言うか寧ろ歓迎だけど、もうしないでほしいけど、憎まれ口まで無いとなると調子狂うな……」


って言うか沖田隊長からドSを取ったら何が残るの。

ただの腕の立つイケメンじゃん……!!

それならもう気にせず放っておいてもいいような……。


「――いやいやいや、やっぱり駄目だって、おかしいって」


もしかしたらそう思わせて油断させるのが奴の目的なのかもしれない。

そうだ、この二年間ほぼ毎日嫌がらせされてきたのに、いきなりパタリと止めるなんて何か企んでいるに違いない。


折角嫌がらせが無くなったのに、素直に喜べずこんな風に思ってしまう程、私の日常はあのクソサドに侵食されてしまっているらしい。

その事に果てしないやるせなさを感じつつ、とにかく何があったのかだけでも聞かなくては、と私は副長の部屋に向かった。

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