恋しませんか？ (ページ18)

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_____you side

はぁ、疲れた。

腕時計の針が21時を指す。

急いで帰らなきゃ、ハヌリが待ってる。

小さなアパートが見えてきて、それと同時に人影も目に入る。

「…ジョングク、くん。」

名前を呼ばれて顔を上げたその人は、やっぱりジョングクくんだった。

あれからもう数週間会ってない。

忘れようとも、どこかでまたカフェに来てくれるんじゃないかなんて淡い期待を抱いている自分もいて。

なに考えてんだろ。

アイドルに好きだなんて言われて、浮かれて。

JK「…ごめんなさい、こんな所で待ち伏せして。」

黒いマスクをずらして、ペコっと頭を下げたジョングクくん。

街灯に照らし出された顔は、やっぱりぬぐいきれないアイドル感がある。

「…どうかした？」

JK「会いたくて、来ました。」

最後に会った時も、そう言っていった。

彼は気持ちを素直に伝えれる人。

そう言われて嬉しくないはずがないのに、手放しには喜べない。

JK「俺、Aヌナのこともっと知りたいです。」

「…。」

JK「軽い気持ちじゃない。」

ジョングクくんはそう言って、わたしの目を見る。

ダメだ、このまま見ていたら本当に吸い込まれそう。

目線を晒すとほぼ同時に、ジョングクくんは、わたしの右手に紙切れを握らせてきた。

JK「連絡待ってます。」

じゃあ、と言って帰って行く背中。

HN「オンマ！」

アパートの前に立ち尽くしていると、ハヌリの声が聞こえた。

HN「そんなとこでなにしてるの？」

「あぁ…ううん、なんでもない。さ、家に入ろ！」

ハヌリの小さな肩を抱いて、家に入った。

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