はんぺんを届けてくれた本人が私の恋人です（震え）

はんぺんふわふわ 66 ページ26

「…はぁ。よかったぁ。」





好きと、そうはっきり伝えれば私の思いが届いたのか安心した声が聞こえる。

なにを心配していたか知らないが、そんなの余計なお世話だ。私の気持ちは変わらないんだから。



『どうしたんですか。あんな弱気になって。』

「いいや、ちょっと言おうか悩んでたことあって。でも、これで覚悟決まった。」



覚悟？全くなんの話してるのかわかんない。



「よし。うん。この事は忘れて。それよりお風呂入ってるからお先にどうぞ。」

『え、ええ、そこスルーなんですか！？いま絶対言う流れだったでしょ！？』





あははは、と笑っているそらるさん。その顔に悩みの影はなくて。それならいっか。いつかいってくれるのを待とう。


















「はい。お風呂ここね。」

棚の中に綺麗に畳まれてしまわれているふわふわそうなタオルがたくさん。


一人なのにこんなにいるのかな。

「よくまふたちが泊まりに来るから。いつもストックがないと足りない。」


らしい。





…あの、

『そ、そらるさん？』

「ん、なに？シャンプーとかは中だよ。」









『服を脱ぐので、その、出ていってく、ださい。』

「あ、ああ。ごめん。じゃ、ごゆっくり。」



なかなか出ていかないそらるさんに少し戸惑って。でも、いなくなるのも少し寂しくて。



『私はどうしたいんだよ。はぁ。』

響くお風呂場にポツンと言葉をはいた。

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