【アルスマグナ】恋はみたらしだんご【泉奏】 (ページ4)

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３話ページ4

逃げ出したはいいものの…一体ここはどこなんだろう…！！

何も考えないで、すぐに行動しちゃうわたしのばかー！

クロノス学園に編入することになったからには寮生活だからって、お母さんに散々『頭をつかって行動しなさいよ！』って言われてたのに…

クロノス学園はウソみたいに広くて、教室の数も異常なくらいある。

早めに学校に着いたからまだショートホームルームは始まってないみたい…話しかけてみようかな、聞いてみようかな…って思ったけど、みんな見知らぬわたしをなんとなく避けてるみたい

これも全部真っ赤な髪の人のせいだよぅ…

泉「あ、此処にいましたか。」

貴「ひゃあ！？」

ポンっと肩に手を置かれ、思わず変な声が出てしまった

貴「だ…誰ですか…？」

なんだか鋭い目つきで、さっきの赤い髪の人とは正反対の髪の色

また違った怖さがある

泉「おれは泉奏といいます。先ほどはアキラが失礼しました。
　九瓏ケント先生に用があったんですよね、転校生さん。
　よろしければ貴女の名前を教えていただけますか？」

貴「はい…えっと、わたしの名前は小町 Aといいます…っ
　知ってるか分からないですけど、『小町屋』っていう和菓子屋をしていますっ

　よ、よろしくお願いします…？」

泉「！
　貴女が『小町屋』さんの娘さんですか。知ってますよ。
　みたらしだんご、美味しかったです。」

‘きゅぅんっ‘

今、なにか…胸がきゅんって締め付けられた

美味しかったって言ってもらえたから…？

『小町屋』を知ってくれてたから…？

感じたことない感覚がわたしを襲った

泉「…大丈夫ですか？
　ケント先生が探してました。一緒に行きますよ。」

‘キーンコーンカーンコーン…‘

泉「おっと…、そろそろショートホームルームが始まりますから少し急ぎましょうか。
　 ……廊下は走らないように。」

貴「はい…っ」

まだ顔が熱い

急に風邪でもひいたのかな…？
泉さんの急いでいる横顔をみると、余計に顔が熱くなる。

不思議な感じ…

なに…？この感覚は…