【歌IいI手】バンド、始めてみませんか？

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[バンッ]

「ちわっす、入部希望でーっす」

　「！おま、昨日の…」

「随分開き直ったようで。どうせ昨日も帰った後にファンとしてくっついてきた女と会ってたんだろ？ま、たまたま見かけただけだけども」

　「おまえ…」

「…私別に口喧嘩強いわけじゃないし、天宮パス」

天「えぇ！？…いや、もういいよ。入部希望取り消しで、それじゃあ失礼しましたー」






結局、何も話さずに部室から出て黙ったまんま下駄箱まで来てしまった



「…なんか、ごめん」

歌「桐原さんなにも謝られるようなことしてないよ？」

「いや、なんか申し訳なくなって」

そ「…ま、音がいいって評判だっただけにショックだったけど。桐原いたお陰でワンクッション置けたから大丈夫」

「ならよかったですけど」

天「これで俺らも入る部活がなくなったと」

歌「僕は陸上でもいいんだけどね」

天「一緒にするって言ったじゃないですか裏切り者め」

ごめんごめん、嘘嘘。と笑って返す伊東をみるとこいつら仲いいんだなぁと人事のように思えてくる



ま「…とりあえず、靴はこう？」





「…初めて人と一緒にバス停でバス待ちしてる」

ま「ほんと一匹狼なんだね」

「そういう訳じゃないんだけど、まあそうなるかも」

そ「否定も肯定もしたぞ」

「…うるせ」


あーもう眠い疲れたと伸びる天宮をみて今日なんの授業したー？と緩く聞く相川


そういや…

「…名前の呼び方」

そ「え？」

「あだ名なんだろうけど、なんていうの」

そ「…天宮が天月、伊東が歌詞太郎、相川がまふまふで俺がそらる…そらる…」

「…連呼しなくていいです」


気に入ってないのかなんなのか、ずっとそらるそらるとボソボソ呟く一ノ瀬にありがと、とお礼



歌「…バス来たよ」

天「あー僕一番先ー」


目の前で止まり、ドアが開くバスにそそくさと乗り込んだ天宮

相川、伊東、一ノ瀬と続いて最後に私も乗り込んだ



そして何故か、1番後の五人席に全員座った

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