・painful love ページ3
in 田沢悟史さんの病室前
偶然 藍沢先生も居合わせ
「ちょっと待て」と言わんばかりに、視線が合い、
田沢さんのベッドに視線を移した。
田「わざとじゃないんだ…」
カーテンの中から
田沢さんの声がした。
誰かと話してる？
田「本当にうっかり転げ落ちたんだよ」
冴「…わかってる」
冴島さんと話してるのか…
出直そうと 思ったのだが、
聞こえてきた冴島さんの声が
恋人と話す声なんかじゃなくて
なんだか辛そうで…
部屋を出るに出られなかった。
田「…ごめん。迷惑かけちゃって」
冴「ひどいのは私。はっきり言っとくべきだった。
もう一緒にいられないって…」
そんな…
冴「本当はあなたに会いに行くのが苦痛だったの。
でも行かずに冷たいと思われるのも嫌で…
私にはあなたが重荷だった。
でも別れを切り出す勇気もなかった。
自分がひどい人間とは認めたくなくて、
それで距離を置いてた。ごめん。最低、私。
私はあなたの母親にはなれない。
食事、トイレの世話…
２４時間あなたの為には使えない。
私の人生の方が大事」
田「言うね〜もうあと５年しか生きられないのに」
冴「もしこのまま一緒にいたら、
きっとその５年を長いと感じてしまうと思う」
田「…そっか。」
冴「ごめん、ひどいよね」
冴島さん…
田「昨日集会に来たのは、会場がここだったから、
はるかに会えるんじゃないかと思ってさ…。
いや、本当はどうしても会いたかった。
はるかが俺に会いたくないことはわかってたけど…
嫌がらせだよ。こわいんだ、俺。」
藍沢先生をふと見ると、
顔色ひとつ変えずに同室の患者さんの処置を始めた。
田「このまま死んで何もなかったことにされるのが。
自分の生きた証をはるかに残しておきたい。
消えない傷をはるかに残しておきたい。
本当はグチャグチャにしてやりたいんだよ。
俺と同じ苦しみをお前に味合わせてやりたい。
憎まれてもいい。」
私は たまらなくなって涙を堪えながら部屋を出た。
田「お前にはずっと…ずっと覚えてて欲しいんだ。」
部屋を出るとき その一言が聞こえた。
泣いちゃダメだ。
一番辛いのは
田沢さん。
そして
冴島さんなんだから。
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続きになっています この作品はいつ頃更新されるのでしょうか？ (2021年8月1日 16時) (
レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
莉々花(プロフ) - いつか更新されること待ってます。楽しみにしてます。 (2019年12月16日 23時) (レス) id: 1bc4ebfa69 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になってます この作品はもう更新されないのでしょうか？ (2019年8月27日 17時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
のりぴー(プロフ) - 面白くてまとめて見てしまいました！更新楽しみにしてます。 (2018年8月20日 13時) (レス) id: b1332d8c7b (このIDを非表示/違反報告)
さらんりちぇ(プロフ) - 更新待ってます！頑張ってください！ (2018年8月6日 23時) (レス) id: f4f18cc943 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら | 作成日時：2018年7月2日 21時
