溺愛される鬼少女② (ページ3)

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くのいちページ3

昨日は色沢彩の事が気になって眠れなかった…わけではなくぐっすり寝た。

「うわああん」

だけど起きたら寝台の隣で泣いてる女の人がいてもうびっくり。

「何してるんですか、須磨さん」

朝から寝てる人の隣で。
須磨さんの泣き声で目が覚めた。

「助けてください～～っ」

「須磨！黙んなさいよ！Aに迷惑かけんじゃないわよ！」

「うわああまきをさんがいじめるうう！」

平仮名すぎて理解できない。
…っていうかなんでここにいるの？あれ？私の部屋って出入り自由なの？

「ちょっと、ふたりとも静かにしてよ…！」

「雛鶴さんたずげで～～」

…私は何を見せられてるんだろう？
とりあえず髪飾りをつけて刺激的な目覚めを受け入れた。

「どうしてここにいるんですか？」

「うわああん」

私の言葉に泣き始め…いや、最初から泣いてたわ。
もっと泣く須磨さん。

「天元様があ！」

「…須磨さん落ち着いてください」

「バカ女」

「まきをさんも暴言はだめです」

目線で雛鶴さんに助けを求めると
申し訳なさそうにしてた。

「ごめんなさいね。実は最近天元様の帰りが遅くて…それにほとんど屋敷にいないの」

「天元さんが？」

あの嫁大好き野郎が？

「そうなんですうう」

「あんた普通に喋れないの！？」

いや、あなたもですよ。
って言いたかったけど黙っとくね。

「理由は分からないけど、何かあるんじゃないかと思って…」

「うーん。蝶屋敷にはたまに来てるみたいですけどね」

「来てるみたいって、会ってないの？」

まきをさんにそう言われて頷く。
…昨日のことを話そうかな。

「実はですね…」

昨日の事と義勇さんに言われたこと、
アオイから聞いたことを全て話した。

「それって、色沢って人が原因なんじゃ…」

「天元様浮気ですか！？私たち捨てられちゃうんだああ」

「須磨ァ！ちょっと黙んなさいよ！」

3人の話を聞いてやっぱりただ事じゃないと思った。

「私も調べてみますから、何かあったら教えてください」

「分かったわ、ありがとう」

そう言って3人は出て行った。
…騒がしい朝だったな。