◆ ページ9
「翔くんだー」
「！、お、おのさん」
「あ、ごめ邪魔しちゃった？」
「いや、そういうわけじゃ、」
突然声をかけられた相手は、
この店を教えてくれた先輩。
同じ部署で、
俺のことを何かと面倒見てくれる人。
「ん、あれ？」
でもって、
俺はこの後の大野さんの一言で、
世間は狭いんだなって、
実感することになった。
「Aちゃんじゃん」
『こんばんは、お久しぶりです』
ふーん、二人は知り合いだったんだー、って
柔らかいトーンで話してる大野さんに、
心の中で、
二人も知り合いだったんですね、
なんて返しつつ、
大野さんの奥さんと先生が友人だってことが分かって。
意外とさ、
大野さんとこに子供が生まれたりとかしたら
バッタリ会ってたりして、
なんて考えたりもして。
...いや、そりゃないか。
現実的な話、
多分、そういう時って
彼女もついてこようとしただろうし、
てか俺彼女いるし。
何かを察したのか、
いつも彼女関係でいじってくる大野さんは
それについては何も触れず、
楽しんでね、
なんて言って去っていった。
『櫻井くん、どうかしたの？』
「あ、いや何でもない」
言えない、
夢から醒めた気分になったとか。
醒めてたまるか、
醒めないために、俺はいったいどうしたらいい？
「大丈夫？」
『大丈夫...、』
終盤、先生の飲むピッチが急に下がった。
もともとそんなにたくさん飲んでたわけではなかったけど、
ちょっとやばいかも、って笑って先生が、
『調子に乗ってたくさん飲んじゃった』
って苦笑いしたから、
相当弱いんだろう。
ふらつく先生を抱えながら大通りに出て、タクシーを拾う。
『ごめんね、ありがとう』
申し訳なさそうにタクシーに乗せた先生が笑ったのを見て、
このままじゃダメだって、そう思ったんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 252人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ももねる(プロフ) - たまりんさん» はじめまして、読んでいただけてとても嬉しいです。楽しんでいただけるよう、精一杯頑張ります、よろしくお願いいたします。 (2020年5月5日 18時) (
レス) id: 783ca8666b (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - はじめまして。 S Sさんが好きで、オススメ作品に上がっていたので読ませていただきました。それぞれの恋心が見え隠れして、続きが読みたいと思いました。更新楽しみにしております。 (2020年5月5日 9時) (レス) id: 73cb3c7af7 (このIDを非表示/違反報告)
ももねる(プロフ) - あやみさん» はじめまして、コメントありがとうございます！とても嬉しかったです、頑張ります(*´艸`*) (2020年4月29日 22時) (レス) id: 783ca8666b (このIDを非表示/違反報告)
あやみ(プロフ) - こんにちは！はじめまして。設定が面白くてこれからが楽しみです！ご自分のペースで頑張って下さい！ (2020年4月29日 13時) (レス) id: 640a7319d1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ももねる x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=akinko0125
作成日時：2020年4月28日 23時
