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「君が二年生になって、僕は君のクラスの現国の担当になって。真面目に授業を受ける姿を見られるようになった。意外と字が汚い事も知った」
「俺の字、汚いとか思ってたの？！」
「あ、いや、偏見で悪いけど綺麗な字を書きそうだと勝手に思っていたから」
きっと俺の筆跡を初めて目にした時の事でも思い出しているのであろう先生は、凄く楽しそうに笑う。その時も、きっと準備室でくすくす笑ってたんだろうな。
「なんだかとても魅力的だったんだよ、僕にとって君は。」
「不良みたいな見た目してるくせに成績優秀で趣味が読書、字は汚い、ってのが魅力的？」
「ごめんってば」
蒸し返せばまだ笑ってんだから本当どんだけツボってんだよ。良いけど、良いけどさ。先生は笑いを抑えるためか大きく息を吸って、ふう、と吐いた。
「それで夏の、あの日。僕は今でも忘れられない。ぼんやりした顔でサボる宣言をした君を見た。もう君のことを知りたくて仕方がなかった僕は、それをチャンスだと思ってしまった」
自戒の意を込めるように伏せた睫毛が揺れる。あの日、図書室のカウンターでニノと話してる時から既に俺はロックオンされてたのか。あれ？でも。
「なんか生徒の精神面のケアがどうとかって言ってたのは？」
「それも本当は本当だけど、多少それっぽく繕ったところは、あるかな」
いたずらが見つかった子供みたいな顔をして言うから、それ以上は突っ込めなくなってしまう。昔の俺がこんな表情見てたら多分もっと暴走してたんだろうな。そうならないように、ガキな俺がのめり込んで踏み外さないように、先生はなるべく感情を俺に見せないようにしていたんだろうか。すべてを見せないように、していたんだろうか。
先生が手のひらの汗を拭うような仕草で軽く太腿をさすった。
「知れば知るほど、やっぱり君は魅力的だった。本の趣味が似ていたのも嬉しかった。僕が思い付かないような解釈で驚かされるのが楽しかった」
「俺も。せんせーといると嬉しくて楽しくて、オススメしてくれた本とか全部買ってたからね」
「バイト代で？」
意地悪に笑うから、俺も笑った。担任から叱られた後もバイトし続けてる事は先生も知ってたし、他の先生たちに黙っていてくれた。だからこれに関して俺らは共犯。
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7oh(プロフ) - 薫さん、おはようございます！読んでいただきありがとうございます。褒めてもらえてうれしいです！ありがたきハピネスです！！葉山先生より少し色がある、っていうのグッときました。先生側の話もお楽しみに！ (2019年7月1日 8時) (
レス) id: c7b4c0e1dc (このIDを非表示/違反報告)
薫(プロフ) - 7ohさんこんばんは！いっきに読んでしまいました。翔くんの歳下なのに潤の扱い方とかチャラい外見とか、私の好きな要素がつまっててありがとうの世界です！潤は、葉山先生より少し色がある感じ…翔く素敵です。いいです。別バージョン楽しみに待ってます (2019年7月1日 2時) (レス) id: 93fa30b886 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：7oh
| 作成日時：2019年6月30日 21時
