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会場内は今までとは比にならないくらいどよめいている。
「はぁ？？ざけんな！！」
「退学ってどういう事だよ！」
「S会だからってちょーしのんなよ！」
複数の生徒が立ち上がりS会に向かって文句を言う。
「うっせぇなぁ！！」
そんなざわめきの中、マイクを通さず聞こえてきた怒号。
その声の正体は岩本先輩だった。
そんな先輩をまぁまぁと宥める深澤先輩。
彼の威圧に文句を言っていた生徒たちは黙ることしか出来ないでいた。
「来賓の皆様、本学園の生徒たちが失礼いたしました。」
「にゃはは〜、照こわ〜。」
「学園の生徒なら大人しく最後まで話聞けっての」
宮舘先輩がもうひとつのマイクで謝罪をし深々と頭を下げる中、その手にもつマイクに佐久間先輩と渡辺先輩の声が乗ってしまう。
そんな声に気が抜けたのか、はたまた周りからの視線に耐えられなくなったのか静かに座り出す生徒たち。
「では続けます」
会場内が落ち着いてきたのを確認して再び話しだす阿部先輩。
「1年生は1つ。2年生は2つ。3年生は3つ。オーディションにクリアする事がノルマになります。但し生徒のトップに立つS会は例外で、学年に関わらず3つクリアがノルマになります。ノルマが達成できない場合はS会であろうとも退学してもらいます。」
先程の真面目な表情とは打って変わって、微笑みながら話す先輩。
まって、その笑顔逆に怖いです。
「オーディションはいくつ受けてもかまいませんが、1つのジャンルにつき1回までしか受けられません。また、7つあるジャンルのうち1つは全校生徒投票式のものになります。その他6つは今日来てくださった来賓の方から数名審査委員になって頂くことになっております。」
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作者名：塩おにぎり | 作成日時：2023年5月17日 10時
