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*06*
険しい顔の、降谷さん、に連れられた先は…
「病院…?」
何故か不穏な予感がした。
「急で悪いが、検査を受けてもらうよ。」
「……はい、」
何だろう…
私、何かまずいのに引っ掛かっちゃったのかな…
.
.
鬱病を患ってしまったらしい。
10代であっても、重度のストレスが永続すればなってしまうんだって。
突然の環境の変化に弱く、パニックに陥ってしまう危険性があるって…
知らなかった。
「徐々に普通の生活に慣れていけば、自然と治ります。ただ、彼女に至ってはは特殊なケースなので、1人で生活を送れるか否かといえばですね…」
「……」
1人で生活するのも難しいほど、自分が壊されていたなんて…
.
.
「ありがとうございました。」
病院を出て、降谷さんの車の助手席に座る。
「君の事はこちら側が保護するつもりで、1人部屋も用意していたんだ。」
「そうなんですか…」
「こうなれば、作戦B決行だな…」
「……B?」
その車の向かう先が、警視庁とは反対方向な事には気がつかなかった。
「あの…」
「ん?」
「私はどこで…」
そして、作戦Bとは一体……
「君に拒否権が無い事には同情するが、」
「…???」
「そうだな…まずは1ヶ月、様子を見させてもらうよ。」
「え??」
全く伝わって来ないのですが……
「風見か?……あぁ、やはりそうだった。
よってB案に変更する。」
はい、だからその…"B"とは。
「あ、」
「??」
「犬は、好きか?」
え?
「はい…?」
「そうか。良かったよ。」
「???」
伝わらないです、降谷さん。
「な…!?」
ようやくそれが理解出来たのは、
車が平凡なアパートの前を止まってから。
「えっ…」
「まずは1ヶ月と言っただろう。」
「は、はぁ…」
稚拙な脳をフルに回転させている所なのですが…
私がよほどの間抜けでなければ、
これは、つまり…
「僕の家で、君を保護させてもらう。」
「えっ…えぇぇ!?」
地獄からの抜け道。
必死に手を引っ張ってくれたのは、彼…
「あの、名前…」
「…あぁ、言ってなかったな」
「
「……!!」
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juno108(プロフ) - とっても面白いです!続きがすごく気になります! (2020年5月20日 13時) (レス) id: 73960369a7 (このIDを非表示/違反報告)
さち - おもしろかったです。続きが早く読みたいです。よろしくお願いします。 (2019年2月11日 21時) (レス) id: 70b86fd223 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴこ | 作成日時:2019年1月13日 2時