【名探偵コナン】ラプソディー4【警察学校組】

刹那と希望の人 ページ8

“＿＿＿＿＿続いてのニュースです。
先日○○銀行で起きた10億円強盗事件、容疑者と見られる三人は全員死亡したとされ――――”



あれから数日が経った




あの後、気がついたら自室に居て部屋の明かりもつけずに窓から差し込む月明かりをジッと眺めていた


先ほどまでの出来事は全て夢だったのか……


夢だったらどれだけ心が軽くなったか




しかし、次の日のニュースで全て現実だったことを思い知らされた



聞きたくないニュースだが、連日この報道が取りた出される





「最初からそんな友人なんていなかったと思うことね」

ベルモットの言葉が頭の中で木霊するが





大学時代に明美と過ごした日々を思い出す

まるで忘れるなと全身から拒絶するようにジワリジワリ目頭が熱くなる



『いなかったこと…なんて無理だよ』



でも、まだ希望が残っていた




まず、あの場所に赤井秀一がいたこと


そして…………



“＿＿＿＿尚、この事件についてはアメリカの連邦捜査局の介入により、警察の捜索を打ち切ったことを先ほど警視庁が発表しました”

事件後FBIが介入して捜査を引き取ったことが微かながら心を保たせていた




『………信じていいんだよね、赤井秀一さん？』



赤井秀一はここにはいないがテレビに映るFBIの紋章にAは問いかけた








――――♪〜






その時携帯の着信音が鳴り、ディスプレイを見ると松田陣平の文字。なんか嫌な予感もするが渋々通話ボタンを押し、耳元へ持ってくる



『――――もしもし？』


松「遅ぇ、俺の電話は３コール以内に出ろよ」


『……ご要件はなんでしょう？』


松田の暴君に少し苛立ちを隠せなくて他人行儀に応えてしまう





何でも絵が上手い高校生を拉致し、その技術で偽札製造を行った犯罪組織の現場に乗り込んだ小学生たちの身元引受人として来いと言うのだ



『人使いが荒いにも程がありませんか？』


松「あ？仕方ねーだろ。メガネのボウズがAを呼べって言うんだからよ！」


『メガネのボウズ？』


一人心当たりがある

いや、彼に間違いない



『(まーーーーた、事件に首を突っ込んだな)』


大人しくしてろってあれだけ釘を刺しても性懲りもなく事件に首を突っ込むよね、とAは長い付き合い(？)になる人物を思い浮かべてため息をついた

体は子供、頭脳は大人…？→←届かないもの

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す