第29Q ページ30
『大輝、待って!』
青「あ、すまん」
『歩くの早い。ここ人多いし、はぐれる。』
大輝はしばらく考えて、そして、私の左手を掴んだ。
『・・・えっ!?』
そのまま、グイグイと進んでいく。
『ちょっと、ストップストップ!』
大輝は、なんだよ、と言いたげな顔で私を見た。
『なんで、手繋ぐの?』
青「・・・はぐれないように決まってんだろ?」
目を逸らしながら答える大輝。
私はクスッと笑った。
恥ずかしんだ〜
可愛いとこあるじゃん
その瞬間、ハッとした。
よく考えたら、私も恥ずかしくない!?この状態、傍から見たら付き合ってる男女絵図だよ!?私たちはそんな関係じゃない!
それでも
離すに離せない
不覚にもドキドキしている。
顔に熱が集中していくのがわかった。
うぅー、大輝のばあああかっ!
▽▲▽▲▽▲
ダンダンとボールをつく。
目の前には構える大輝。
私は一瞬、右に体重をかけてから、左に回転しながら抜く。
しかし、大輝がすぐ追いついてきて、ボールを私の手から奪う。
『あ"ー!また取られたっ!』
悔しいっ!
さっきから1on1をやってる。
これで8回目。
私は必ずボールを取られて、大輝に1点を許してしまうのだ。
『私相手に本気でやんないでよ〜』
大輝は二へっと笑いながら、ボールを人差し指の上で回し始めた。
青「お前だから本気でやるんだよ。
やんねーと負ける気がする。」
あー、そうですか、お世辞ですか。
からかわれてる気がして、不貞腐れてると、大輝が「からかってねーよ」とデコピンしてきた。
青「お前、普通にバスケ上手いから。
前までバスケやってたんだろ?
何で辞めたんだよ。勿体ねー
帝光中、女バスあるから入ればいいじゃん。
マネじゃなくて、選手やれよ」
『あはは・・・』
私は苦笑い。
私が女バスをやらない理由。
それは・・・
それは
『私、女バスやらないって決めたんだ。男バスの方が面白いし。
もちろんプレーしたいけど、たまには、見る側に行こうって思って、マネになったの』
言えない・・・
あんなこと
青「意外と普通だな」
『普通で何が悪いっ!
シンプル・イズ・ベスト!』
ごめん、大輝。
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涸萌佳雨@Project KZ(プロフ) - のあさん» ありがとうございます!心配だった黒子君side、まさか良かったと言ってくれるとは思っておりませんでした。これからもよろしくお願いします。 (2019年8月22日 20時) (レス) id: 2d8366773d (このIDを非表示/違反報告)
のあ - とても面白いです!それに二人共自分の気持ちに気づきそうで気づかないっていうもどかしさがいいです!黒子くんsideもとても良かったです!更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2019年8月21日 21時) (レス) id: 58d0df364d (このIDを非表示/違反報告)
涸萌佳雨@Project KZ(プロフ) - きよりんさん» はい!まぁ、私も親にオタクと言われているので、お互い様でしょうwオタクで何が悪いっ! (2019年8月21日 19時) (レス) id: 2d8366773d (このIDを非表示/違反報告)
きよりん(プロフ) - 涸萌佳雨@Project KZさん» ありがとうございます。完全にオタクを発揮した結果だと思います(笑)更新、頑張って下さい、応援しています! (2019年8月21日 19時) (レス) id: 5f1549994e (このIDを非表示/違反報告)
涸萌佳雨@Project KZ(プロフ) - きよりんさん» 私も結構公式設定にはこだわるタイプなどで、こういう指摘は嬉しいです!黒バスではまだまだわからないことが沢山あるので、またなんかあったら気軽にコメントください。アニメ、映画、漫画、小説すべてに目を通しているなんて、尊敬します! (2019年8月21日 16時) (レス) id: 2d8366773d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涸萌佳雨 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/amemoyiu722/
作成日時:2019年7月15日 23時