どうやら私はさつきとの約束を破ることになりそうです。【黒子のバスケ】

第74Q ページ38

正邦のDFは完璧だった。隙が全くない。

テツヤがいざボールが回ってきても、パスコースが無く、思わず普段掴まないボールを掴んでしまうほどだった。

それに、あのバカ、4ファウル取りやがって･･･


かつて、まだ始めたばかりではあるけれど涼太を止めた津川君のDF、やっぱり凄い、、、。




そうしてやむを得ず、大我を下げることにした。
と、同時に、テツヤも下がることになった･･･。





ある程度こうなるとは思ってた。

この2人を下げる理由としては、次の秀徳戦の温存かな。実際、緑間も第1Q出ただけで、下がってた。
決勝直前に手の内を見せるようなことは控えた方がいい･･･。

先輩方の言うもう一つの理由は、この試合が去年の雪辱(ﾘﾍﾞﾝｼ)戦であるから。先輩として、自分らで勝ち進みたいそうだ。



･･･なんか、そういうところ、かっこいいなぁ


正邦が練習に古武術をとり入れてるのは有名な話。特殊な練習をしてるんだ。だから、ほかとリズムが違って上手くプレーできないし、体力を削りにくい走り方を習得してるから後半でも有利。

でも逆にいえば、特殊ってことはクセがあるってこと。それを見極められれば、打開できる！！

リ「まぁ、デッキ1つオシャカにしてきたからね･･･」

そういう先輩方は、研究のし過ぎで、DVDデッキを1つ壊したそうな。


さ、さすがだ･･･。


それにずっと感じてきたけど聞けずにいた伊月先輩の違和感もイーグル・アイだと分かった。別の視点からコートを見ることが出来る目、か。すごい･･･。


その後第4Q残り5分近くに小金井先輩が、ボールを追いかけて、ベンチにすっ飛んで来た･･･。そしてまさかのダウン！！！軽い脳震盪だろうか、、、。

私は急いで寝かせ、頭を冷やした。


交代は･･･、4ファウルの大我は危険すぎるし、今後のことを考えたら出さない方がいい。となったら･･･。



日「わかった。じゃあ、1年生同士津川は頼むわ、黒子。」



準備を進めるテツヤの横で騒いでいた大我をベンチに座らせつつ、私も試合を見守る。


津川君への借りを託した大我がテツヤのプレーを初めて客観的に見て、すげぇ、と呟いていたことは秘密にしてあげよう。



残り、数秒という瀬戸際、最後のチャンス。

水戸部先輩のフェイントでDFを脱した伊月先輩が、テツヤにパス


テツヤは土田先輩にパスを出そうとしていたが、逆にそのパスコースを読んだ津川君に入られた！


『っ！テツヤっ！！』
火「黒子っ！！」

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