第73Q ページ37
日「・・・行く前に、改めて言っとく。
試合始まればすぐ体感するけど、1年はちゃんと腹括っとけよな。
正邦は強い!ぶっちゃけ去年の大敗で俺らはバスケが嫌いになって、もうちょいでバスケ辞めそうになった。」
・・・え
日「うわ、暗くなるな!立ち直ったし!元気だし!むしろ喜んでんだよ!
去年とは同じには絶対ならねぇ!それだけは確信できるくらい強くなった自信があるからな。」
そう言った先輩の笑顔は、清々しさすら感じた。
試合開始10分前になり、1度全員で喝を入れ、控え室を出た。
私は、グッと奥歯を噛む。
バスケを、嫌いになった・・・か。
私もそういう経験は2度ある。
1度目は小学生時代、2度目は全中の後
好きなものを嫌いになるってすごく辛い。
自分が今まで支えにして来たものが一気に無くなる感じ。自分が信じていたものが壊れていくような疎外感をずっと感じでしまう。
見ると、辛いことしか浮かばなくて、全然楽しくないんだ。
先輩たちにはもう二度とそんな思い、して欲しくないな・・・。
黒「Aさん、行きますよ。」
『あ、うん!』
あ、そうそう、テツヤと大我とは変わらずやってるよ。私があの時のことはもう解決したから大丈夫と告げたら
黒「安心しました。」
火「またなんかあったら言えよ」
と笑顔で言ってくれた。本当にいい人達だ。ちなみに、大我にはチーズバーガー5つ奢った。お礼?のつもり。
会場に向かって歩くテツヤの背中をじっと見つめた。
『て、テツヤっ!』
パシッとユニホームの裾を掴んだ。
これだけは言いたかった。
『絶対、勝ってね・・・。』
先輩たちに、辛い思いをさせたくない。
それに、この試合に勝ったら、きっと・・・。
俯いたままそう言うと、頭の上から声が降ってくる。
黒「はい、絶対に、」
会場の光がさして、テツヤの顔に影が落ちた。
黒「絶対に、勝ちます。」
静かに微笑んでそう言った彼は、逆光が故にいつにも増して頼もしく、格好よく見えた。
私は、こんな時だけど、すごく好きだと実感した。
と、同時に、絶対に勝てると確信したんだ。
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涸萌佳雨(プロフ) - はい、ありがとうございます!インフル、怖いですよね・・・。私、結構風邪とか引かないけれど、気をつけます!実際、油断してこの間、肺炎になってしまったのでw受験頑張ります、コメントありがとう! (2019年11月4日 23時) (レス) id: 2d8366773d (このIDを非表示/違反報告)
白雪 麗華 - 受験、大変ですね。これからインフルも流行ってますし、今年のインフルは中々治らないので自分の体長管理に気を使って下さい。私は今高校二年生で受験の大変さが凄く分かります。しっかり勉強しっかりしてしっかり睡眠もとって下さいね。 (2019年11月4日 15時) (レス) id: 7bbb3379fc (このIDを非表示/違反報告)
涸萌佳雨(プロフ) - 綾さん» 応援ありがとうございます!! (2019年10月14日 14時) (レス) id: 2d8366773d (このIDを非表示/違反報告)
綾 - ガンバ!? 面白いです。これからも見てます (2019年10月14日 9時) (レス) id: 21c3761e82 (このIDを非表示/違反報告)
涸萌佳雨@Project KZ(プロフ) - 輝夜さん» はい…! (2019年10月6日 9時) (レス) id: 2d8366773d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涸萌佳雨 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/amemoyiu722/
作成日時:2019年8月26日 1時