学パロ２

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カンタside



トミーが打ち合わせから帰ってきて、珍しくカメラを回さずに俺の部屋に来た。その、纏う空気に違和感を感じてドッキリかトラブルか、と身構えたけどトミーの口からでてきたのは、もっともっと驚くような話だった。
もちろん、カメラは回せない。



カ「…マジで言ってる？」

ト「マジマジ。なんつーか、…実家帰ればまあ、なんとかなるだろうけど、」

何かを言い淀んで、トミーはスマホをいじった。


カ「なに？」

ト「…なんかこう、危なっかしいっつーか。高校のときの記憶のままだからかもしんねぇけど」

カ「………わかる。」

Aは大人しくてしっかりしていそうに見えて、どこか抜けてて無鉄砲で、危なっかしいところがある、から。
お金に困って、その、危ないことに手を出したり、…いやいやまさか、
人がいいから騙されたり、とか、いかがわしい動画、に、
あわわわわわ。


ト「俺いまたぶんカンタとおんなじこと考えた」

カ「…なくはない、…いやでも、さすがにそんなバカじゃない、と思う…」

ト「バカだよ、あいつ。それはそうじゃん。わかるっしょ？…まあ、だからウチ来いよ、って言ったら、それはできない、ってさ。」

俺をわざとらしく見つめて、トミーが言う。まあ、それはそう、だろう。俺だってそれは躊躇する。今のAのことは知らないし。っていうかちょっと待って。冷静に考えたら、話のインパクト強すぎて嘘に思えてきた。…ドッキリ、の可能性、


ト「あ、ドッキリとかじゃないです。普通にAは動画に出せん。」

カ「…だよなあ」


Aなにやってんの。
どんだけ不幸なんだよ。


とりあえずだれか頼れるひと、とかいるんだろうか。・・・・今の彼氏、とか。
っていうかなんか心配になってきた。
え、嘘でしょ、怖い怖い、



ト「LINE変わってないって。でも消されてる。」

カ「知ってる」

ト「…あ、そ」

カ「でも番号わかるから」

ト「電話すんの」

カ「うん。なんかめっちゃ心配になってきた。確認しないと怖い。」

ト「なんかアイツってこうさ、庇護欲をそそるっつーか」

カ「…」

ト「手がかかる子ほどかわいいっつーか」



…む。


つづく

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