狗巻先輩に愛されたいっ

日曜日5 ページ27

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学校外を狗巻先輩と2人で並んで歩くのは初めてだ。


狗巻先輩は外に出る前にマスクをつけていた。




やっぱり口元は隠すのね。

マスク姿も新鮮だ。







「すじこ」



「え？」




「すーじーこ」



「ちょ、ごめんなさい、わかんない」



「こんぶ〜」



「あ。そうですね、いい天気ですね」



「おかかっ」



「違いますよねっ！」






違うとは思ってましたよ！




わかりたいけどなかなか難しいなぁ


おにぎり語。





「ツナツナ」


「え？」



狗巻先輩はあたしを指さした。



そのままその手を自身のマスクにのばし、スルッとマスクを顎まで下げる。




そして声は出さずにゆっくり口を動かした。







「( か わ い い )」




！！！！？



え！？



かわいい！？可愛いって言った！？





「えっ、えっ？」



ボッと顔に熱が集まった。


ああ、今あたし顔真っ赤だ。

触らなくてもわかるくらい頬が熱いもん。





「しゃけっ」



狗巻先輩は満足そうに笑ってマスクを元の位置に戻した。





口パクで可愛い…


狗巻先輩そんな技も持っていたの！？



天然タラシなのか…？


それともわかってて…？



どっちにしろ狗巻先輩あたしのツボです。


はいはい、好きです完敗です。




今日は一段とかっこいいです狗巻先輩。









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