�� ページ8
緑 side
俺は、自分にちょっと賭けをしてみた。
今から電話して、タクシーが捕まったら…ヤスの家に行ってみよって。
捕まらなかったら、今日はもう諦めて寝ようって。
…けど、タクシーは案外簡単に捕まって、今はヤスんちに向かう途中。
家はすぐそこやのに、運転手さん、ちょっと停めるとこ、探してはる。
そしたら、そこにタクシーが一台停まって。
停め損なった運転手さんがそのタクシーの横を通過して…ヘッドライトに照らされたのは、ヤスとマルちゃん…。
…何なん、この組み合わせ。
あの後、二人でまた飲んでたん？
「…すみません、また家に戻って貰ってエエですか？」
俺からの電話もLineも無視して？
ちょっと待って、俺…ヤスに振られるんやろか。
ため息しか出ない。
運転手さんも、ため息ついてはるけど、知らん、そんなん。
最悪な気分で帰宅して、まんじりともせずに朝を迎えた。
気分が最悪だろうが、寝不足だろうが、時間になれば、迎えが来て仕事が始まるわけで。
ヤスのいない現場は味気なくて、ホンマにお仕事って感じ。
そんな個人の仕事がしばらく続く…なんか憂鬱やな。
しかも、今回の現場、子役が何人か来るんやて…やいやい言うて、騒がしいんやろな…ますます、憂鬱やわ。
せやけど、そんな憂鬱な現場で、俺は意外な人に再会した。
「…よろしくな、ボン」
「あ…！すみませんでしたけど、よろしくお願いします！」
昨夜ってか数時間前に、コンビニで会うた、賢い子。
同業者やったんや。
子供の相手は正直あんまり得意じゃ無いけど…この子とは、なんか仲良くやって行けそう。
お母さんはりょうちゃん、息子は俺と。
何や、縁のある親子やな。
何か…面白ろなって来た。
ヤスはいない、現場やけど。
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蒼乃碧(プロフ) - mimiajioveさん» コメントありがとうございました！ようやく移行完了でございます！良かったらまた読んでやってくださいませm(__)m (2018年7月19日 15時) (
レス) id: b2e7866667 (このIDを非表示/違反報告)
mimiajiove(プロフ) - シヨウヨ2楽しみです！頑張ってください！ (2018年7月11日 2時) (レス) id: 15ac791737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼乃碧 | 作者ホームページ：
作成日時：2017年9月3日 8時
