六話 ページ10
いざ、入学式。
式が淡々と進んでいく中、自分自身が高校生になったのだという緊張が今更湧いてきた。
そして現在、校長先生の話を真剣に聞いてたんだけど。
「ええ、君達はこの高校の代表の一人になり〜」
「ｽｩ.....」
『しょ、ショッピ。寝ないで....』
隣に座ったショッピがさっきから凄く寝る。
そう言えばチーノ達が遅刻したのはショッピの寝坊が原因だったんだっけ？！
どんだけ寝てなかったの？！
バレない位の声で話しかけながら肩を揺らす。
すると半目の眠そうな状態でショッピは目を覚まし、数秒間私を見て
「あと、ごふん.....らけ、」
こう言うのだ。
『だめだめだめだめ。そう言ってかれこれ２０分経ったよ。
というか校長先生２０分も話してるよ！
そろそろ終わろうよ.....』
ショッピはそんな私の様子は露知らず、目を閉じてまた寝ようとしている。
分かる。とても眠いのは私も分かる。
でも入学生が初日から居眠りは駄目だって！
でも、どうしようか。
ショッピを起こす方法が思い付かないしチーノはこんなときに限って席が離れてしまった。
大きく動かしたらショッピも怒るだろうし先生にも気付かれてしまう。
もう、かくなる上は.......！
ショッピの耳元に口を近づけ。
『ふーっ』
息を吹き掛けた。
これをやると吃驚して人は目を覚ますらしい。凪君がいつぞやに教えてくれた方法。
「ひっ......う、わ」
すると効果は抜群だったようでショッピは傾き始めていた首を上げ驚いたように目を見開き私を見た。
多分、意識も完全に覚めたんだろう。
『ごめんねショッピ。何やっても起きないから』
「あぁ....ごめん、いちいち起こすの面倒くさかったやろ」
『ううん。私のお兄ちゃんもよく寝ちゃいけないときに寝ようとしてるからやる方法なの。
でも嫌だったでしょ？本当にごめんね』
「いや、別にいいんすけど....」
良かった。あまり怒ってはいないようで、でも最後の言葉に若干含みを持たせているショッピに疑問が浮かぶ。
ショッピは私を横目に
「それ、あんまり仲良うない奴にやらんといてくださいね？
チーノにも駄目です。
俺やAのお兄さんだけにしてください」
『？うん、分かったよ』
と意味の分からないことを言った。
やはり怒っているのかそれとも他意があるのか。
少なくとも、ショッピの一言と同時に校長先生の話が終わったのは確かなことだった。
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お星 - うわーすごいいい話じゃないですかぁ（泣）体に気をつけながら頑張ってください''い''（泣いています） (2020年7月19日 21時) (
レス) id: 7b09c37ff3 (このIDを非表示/違反報告)
雨桷(プロフ) - あああ泣かないで下さい（泣）過去編が上手くまとめられなくてどうしようと思ってたのですがそう言ってくれる方がいて嬉しいです( ；∀；)これからも頑張ります！ (2020年4月30日 19時) (レス) id: 74dfe25e8a (このIDを非表示/違反報告)
あんり - う゛う゛う゛(泣)感動しました...過去編とかまーじで涙腺ガバガバでしたわ...更新無理せず頑張ってください！ (2020年4月30日 9時) (レス) id: 4620368618 (このIDを非表示/違反報告)
雨桷(プロフ) - 眠い日とさん» コメントありがとうございます！全部が好きなんて嬉しいお言葉で照れますね！影の藻って、マニアックな場所にお隠れになっているようなので私も今からそちらに走っていきますので少々お待ちを！ (2020年4月28日 9時) (レス) id: 74dfe25e8a (このIDを非表示/違反報告)
眠い日と - コメント失礼しますこの作品すごく面白いですね！語彙力がないんで細かく言えないですが、全部が好きです！これからも無理せず頑張って下さい！自分は影の藻から応援してますので！ (2020年4月27日 22時) (レス) id: 135cca5399 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨桷 | 作成日時：2020年3月31日 11時
