キミの夢を見ていた (ページ8)

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「えええ、無理ですって...」

82「まあまあ、そう言わずにさ」

尚広さんが、若手を集めて走塁講座を開くと聞いて、興味本位で見に来たら見つかってしまった。

82「結局、走塁に大事なのは体幹だからね。Aには、こいつらにもっと体幹をメインにしたトレーニングをやって欲しいんだよ。俺はコーチだけど、トレーニング専門じゃないからさ。」

「それはわかるんですけど、こんな人数一度に指導なんて...。私コーチじゃないし、どちらかというとサポート役ですし..。」

00「よっ、Aコーチ！」

「黙れ、煩くて落ち着いてない方の吉川。」

00「酷ない？？」

正直、不安だな。大幾とか立岡さんとかしげちゃんとかはともかく、若手はあんまり喋ったことが無い子もいるし。

82「まあ、そういう事だから。Aにしか頼めないんだよ。お願いできないかな？」

しかし、尚広さんにそう言われたら断る訳にはいきませんよね。

「ちょっと、初めてな事なのでどうなるかわからないんですけど、やってみます」

82「ありがとう。頼りになるね、Aは。」

尚広さんに頼りにしてもらえるなんて、ちょっと嬉しい。

選手やコーチに信頼してもらえるのはトレーナー冥利に尽きますね。

00「照れとるし笑」

「だから、ウザい方の吉川黙って」

00「俺に当たりキツない？」

39「A、よろしくね。」

「はい！頑張ります！」

00「立岡さんと俺に対する態度の違い....。」

「えっと、最年長が立岡さんで。最年少が湯浅君ね....19歳！？」

若手とか、ルーキーともキャンプをきっかけに仲良くなれたらいいなぁ。

しかし、19歳と共通の話題あるかなー。

93「よ、よろしくお願いします。」

「え、めっちゃ可愛いやん。」

00「心の声漏れとるでお前。」

しまった、つい。

19歳恐るべし。

「じゃあ、とりあえず吉川大幾グラウンド50周行ってこい」

00「いや、体幹トレーニング！！！」

Aコーチの体幹塾、開講です。