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*10* ページ11

「お疲れ様です。」


22「うん、ありがと。」


「今日も大人気でしたね。」


22「ありがたいよな。わざわざ遠くから来てくれて」


「打撃練習も順調みたいですね。」


22「まだまだやけどな。」






何気ない会話。




ここまでは大丈夫。




「あ、あの。なんか私もお手伝い出来る事とかありませんか?」



22「ありがとな。でも、Aは若手のとかで忙しいやろ。だから大丈夫。」



まただ。




また、そうやって踏み込ませてくれない。



「でも....」



役に立ちたいのに。




トレーナーとして認めてもらいたいのに。





私ではダメなんだろうか。



8「見てもらえばいいじゃん」


22「え?」




思わぬ助け舟は後ろの座席の丸さんだった。



8「俺はまだ白石さんとそんなに話してないから、正直彼女のトレーナーとしての実力はわからないけど。コーチや監督には気づけないことが彼女には気付けるかもしれないし。」



丸さん...!



なんて、素敵な人なんだろう!!



と心の底では思いつつもこれは、チャンス!ともう一度誠司さんの方を向く。




誠司さんの瞳が揺れてる。




迷ってるんだ。



でも、私を見ている。





「お願いします。役に立ちたいです。」






なぜ、こんなに必死にお願いしているのかはわからない。



なんで誠司さんだけにこんなに固執しているのかも。









だけど、ここで引き下がっちゃダメな気がしたから。

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作者名:ジャス | 作成日時:2019年2月7日 8時

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