嵐の前の ページ47
「えええ…！お兄様と、ですか…？」
2人のときならまだしもレオのいる前で…
突然の提案に目を泳がせて居ると、お兄様の笑い声が響いた。
「はははは！！なに、ちょっとした兄妹の戯れだ。深く考えなくて良い。」
確かに、兄妹なのだからその行為に特別な意味はない
レオと同じようにすればいいだけの事…
「わ…かりました…！」
両手を広げて受け入れ態勢を作る兄の広い胸に、私は意を決して飛び込んだ。
レオとは違い、私はがばっとお兄様に包み込まれた。
すると、直前までの変な緊張はどこへやら…
とても安心出来て、心地よい感じがした。
「今日は団のことを頼んだぞ？」
「…っ！はい！」
耳辺りのいい低い声で囁かれて一瞬ドキッとしたが、すぐに頭を切り替える。
「任せてください…！お兄様たちも、気をつけて！」
「うむ、行ってくる」
敬礼をする私の頭にポン、と手を置いた後お兄様はその場を後にした。
「…(ふむ、やはり姉上でも兄上には適わぬ様子…)
あ、俺も行って参ります、姉上！」
その後兄を追いかけて発つレオポルド
流石は兄上…いつかは俺もあんな風に姉上と…
兄と姉の姿を見て弟が何を思ったかは、両者の知るところではなかった…
ーーーーー…
2人の背中を見送ってから、暫く書類整理などの事務仕事をこなし、ある程度片付けた所で私は副団長のランドールさんを尋ねた。
「ランドールさん、私の方の書類は終わったのですが…」
「！あぁ、Aか……ハハ、俺の方はまだちょっとかかりそうだ…」
彼の机には書類が山積みになっていた。
普段どれだけの激務をお兄様がこなしているかが伺える。
「良ければ手伝います」
「！助かるよ…」
こうして私は昼過ぎまでランドールさんと共に書類整理を続けた。
ーーーーーー…
「ふぅ…なんとか、ひと段落ついたか…」
「そうですね、期限が近いものはもうありませんし…あとは騎士団本部へ報告書を運ぶくらいですね」
時刻は正午を回った頃、壁にかけてある時計を見たランドールさんは私に向かって続ける。
「お、もうこんな時間か…あとは俺がやっとくから、先に昼食にいってくれ」
「あ、それならこの書類届けてからその足でお昼にしますね」
別に急がないからいいというランドールさんの気遣いにお礼を言って私は書類を持ち騎士団本部へ向かった……
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ふーじー。(プロフ) - コメント下さった方々、ありがとうございます！続編の方もよろしければお願いします( ´ ` ) (2020年10月21日 21時) (
レス) id: 594ed5f1a0 (このIDを非表示/違反報告)
メガネコ(プロフ) - こんにちは！！とっても面白くて素敵なお話だと思いました！！ これからも、更新楽しみに待たせていただきますね！！ (2020年10月15日 14時) (レス) id: acba606f80 (このIDを非表示/違反報告)
MAER - 面白いです!更新頑張って下さい､､! (2020年10月12日 16時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
ふーじー。(プロフ) - コメントくださった方ありがとうございます！嬉しいです！これからも頑張ります…！ (2020年10月8日 19時) (レス) id: e1e44de3d6 (このIDを非表示/違反報告)
ミノル - 悩むフエゴレオンさんが、可愛い！！サイコーです！嗚呼、マジ尊い、、更新ありがとうございます！！ (2020年10月7日 18時) (レス) id: 6c7edba7fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふーじー。 | 作成日時：2020年9月30日 0時
