嵐の前の ページ46
空は高く、心地よい温度で暖かな日差しが降り注ぐ朝
「いい天気だね」
腰に手を当て、もう片方の手のひらを上に向けておでこの辺りに掲げる
うん、絶好の戦功叙勲式日和だ
紅蓮のローブに身を包み、そんなことを思っていると本日の主役の声が聞こえた。
「おはようございます、姉上！」
「おはよう、レオ。もう行くの？」
今日の式に、我が紅蓮の獅子王団からはレオが参加する。
姉として誇らしい限りだ。
「階級はたしか…」
「今日で二等中級魔法騎士になります！！」
上級魔法騎士になるまであとふたつ…
もうそんなところまで…
これは、私が追い抜かれるのも時間の問題かな？
追い抜かれる、そこに悔しさや焦りの感情は全く無かった。
ただ、弟の成長が喜ばしい限りで口元が緩む。
「レオ」
「？」
にこにこしながら ちょいちょいと手招きをすればレオは私のすぐ側まで歩み寄ってくる
ぎゅ
「！あ、姉上…//」
こうして抱きしめるとよく分かる
私よりほんの少しだけ高くなった身長
体格も子どものそれから徐々に男のそれへと変わっていっている。
「大きくなったね、レオ」
毎度の事ながらなれる様子はなく、顔を紅潮させるレオに構うことなくそのまま頭を撫でて呟く
「はい！今にもっと大きくなり、姉上をお守りする盾となってみせます！！」
「はは、それは頼もしいね」
私から離れて、体の前でグッと握りこぶしを作り意気込むレオ
それに笑顔で答えているとお兄様がこちらに近づいてくるのに気がついた。
戦功叙勲式に団員が参加する場合、その団の団長も同席すると決まっている
つまり、お兄様はレオに付き添って今日は騎士団本部へ赴くのだ。
「おはようございます、お兄様」
「兄上！おはようございます！！」
私と2人の時は優しく、時々困ったように笑う兄も今は団長の顔をしている。
私はそんな兄に頭を下げる。
「おはよう、2人とも。」
「もう行かれるのですか？」
「あぁ、そろそろ行こうかと思いレオを探していたら…お前たちが楽しそうにしている所が見えてな」
思わぬ人に見られていたことに少し目を丸くするA
「す、すみません…
弟の成長に、つい感慨深くなってしまって…」
眉を下げて決まりが悪そうに笑うAだったが、次のフエゴレオンの言葉に今度は目を丸くした。
「……私には、してくれないのか？」
「……へ？」
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ふーじー。(プロフ) - コメント下さった方々、ありがとうございます！続編の方もよろしければお願いします( ´ ` ) (2020年10月21日 21時) (
レス) id: 594ed5f1a0 (このIDを非表示/違反報告)
メガネコ(プロフ) - こんにちは！！とっても面白くて素敵なお話だと思いました！！ これからも、更新楽しみに待たせていただきますね！！ (2020年10月15日 14時) (レス) id: acba606f80 (このIDを非表示/違反報告)
MAER - 面白いです!更新頑張って下さい､､! (2020年10月12日 16時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
ふーじー。(プロフ) - コメントくださった方ありがとうございます！嬉しいです！これからも頑張ります…！ (2020年10月8日 19時) (レス) id: e1e44de3d6 (このIDを非表示/違反報告)
ミノル - 悩むフエゴレオンさんが、可愛い！！サイコーです！嗚呼、マジ尊い、、更新ありがとうございます！！ (2020年10月7日 18時) (レス) id: 6c7edba7fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふーじー。 | 作成日時：2020年9月30日 0時
