和解 ページ21
「これを着けて鍛錬すると、もっと強くなれるよ」
「！！」
Aの言葉にはっとするレオ。
私だって意地悪をしているつもりでは無い。
こういう枷があると鍛錬の質が何倍にも高まることを体感しているからこそ、そして弟の力を見込んでこそ与えたのだ。
「ただ…」
そういって眉尻を下げて私は自分の首飾りをそっと服の中から出した。
「私も使ってて、姉とお揃いなんて嫌かと思ってちょっと悩んでたんだけどね」
実の所、最近レオの私に対する様子が以前とは異なっているようだったので、思春期というものかと密かに悩んでいたのだ。
「ドミナさんに言われたことを否定したのも、ほら、レオが嫌がるかなと思って…」
9つも離れた姉と恋人なんて…
頬をポリポリとかきながら申し訳なさそうに言うA
「でも、やっぱりレオは私の大切な存在で、強くなって欲しかったから…」
そこまで言った時、レオが私に抱きついてきた。
いや、去年レオは私より1cm身長が高くなったから抱きしめられたというのが正しいのかもしれない。
「姉上…！俺は、嬉しいです…！
いつまで経っても姉上に追い付けず、呆れられてしまったかと思っていたので…！！」
縋り付くように私を抱く手に力を込める弟の背中を優しく撫でてやる。
こういう風に触れ合うのは例によって気を遣って避けていたので久しぶりだったが、姉としてはやはり嬉しいものだった。
「そんなわけないでしょう。いくつになっても、貴方は私の可愛い弟なんだから…」
「はいッッ！！」
ニカッと笑うレオをみて、もう少し弟離れは後回しにしてもいいかなと思うAであった……
ーーーーー…
「うおおおおお！！！まだまだァァァ！！！」
それからというもの、紅蓮の獅子王の拠点では首飾りを着けて鍛錬に明け暮れるレオポルドの姿が度々目撃されるようになり…
「頑張ってるね、レオ」
「姉上…///」
頭を撫でたりハグをしたりと、弟へのスキンシップを我慢しなくなったAとそれに照れながらも嬉しそうにするレオポルドという図も、馴染みの光景となったのだった。
「あ、お兄様。お疲れ様です」
「あ、あぁ…」
そして仲の良い弟と妹の関係を羨ましく思い、もっと妹に甘えて欲しいと思う兄がいたことはここだけの秘密である。
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ふーじー。(プロフ) - コメント下さった方々、ありがとうございます！続編の方もよろしければお願いします( ´ ` ) (2020年10月21日 21時) (
レス) id: 594ed5f1a0 (このIDを非表示/違反報告)
メガネコ(プロフ) - こんにちは！！とっても面白くて素敵なお話だと思いました！！ これからも、更新楽しみに待たせていただきますね！！ (2020年10月15日 14時) (レス) id: acba606f80 (このIDを非表示/違反報告)
MAER - 面白いです!更新頑張って下さい､､! (2020年10月12日 16時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
ふーじー。(プロフ) - コメントくださった方ありがとうございます！嬉しいです！これからも頑張ります…！ (2020年10月8日 19時) (レス) id: e1e44de3d6 (このIDを非表示/違反報告)
ミノル - 悩むフエゴレオンさんが、可愛い！！サイコーです！嗚呼、マジ尊い、、更新ありがとうございます！！ (2020年10月7日 18時) (レス) id: 6c7edba7fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふーじー。 | 作成日時：2020年9月30日 0時
