遭遇 ページ19
「で、この人は…？」
あれから私は2人を連れて姿をくらましたはいいものの、咄嗟に足が向いたのは通い慣れた賭博だったわけで…
「…私ですよ。お久しぶりです」
結局ヤミさんの賭博に行こうという提案に乗る形になってしまった…。
まあ隠れ家的なこの場所なら、既に顔が割れてるし騒ぎにはならないからいいのだが。
「おお！アンタか！こりゃあ団長さんを相手にしてるより楽しめるわい！」
「というかヤミさんのこれもアンタの魔法か？」
案の定、フードを取ってもテーブルでは普通に会話が続く。
「そういやこれ、もう解いてもいいんじゃね？」
「いいんじゃね？って…、それ解いたらヤミさん裸ですよ」
それもそうだなと、ローブを纏ったまま豪快に笑うヤミさんを他所に私は呆れ顔で懐からお金を取り出す。
「これで2人分…買ったら今日の勝ち分とヤミさんの装備一式、返してもらえますか？」
袋の中には今日の私の手持ちが全て入っている。
ヤミさんと2人分としても不足は無いだろう。
「へへ、いいぜ…！賭けってのはこうでなくっちゃ！」
不敵な笑みを浮かべる私の誘いにその場の者はあっさりと乗った。
これ以上騒ぎを起こす前にはやく切り上げて帰ろう…
「ぐぬぬ…ここの者は皆姉上と親しげに…！」
だって後ろに控えている弟の視線が痛いから。
「…で後ろのは誰なんじゃ？」
「Aちゃんの恋人か？」
「なっ…」
いま最も触れてほしくない話題に私は固まる。
だが、私が配られるカードを取る手をぎこちなく止めたその時、意外な人から声が上がった。
「いやいや、それはないでしょ。
そいつはイモゴレオンの弟だよ」
「えっ、あぁ、ええ…」
な？というヤミさん。
珍しくまともな事をいうので反応が遅くなってしまった。
「なんだ、そうなのか〜。わしゃてっきりAちゃんにも春が来たのかと思ったんだがなぁ」
「俺も思ったよ〜！なんか仲良さげだったし？」
「まじ？いや、どう見ても年下だし。こいつにそんな趣味あるとか聞いたことねーしな。てかそんなだったら引くわ。」
先程から静かなレオのことが気になって仕方なかったAだが、人のことを勝手にペラペラと話すヤミへの不快感が上回った。
相変わらず好き勝手言ってくれる…
この勝負、絶対にかってやるんだから…！
Aはディーラーが配り終えたカードに鋭い視線を落とすのだった…
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ふーじー。(プロフ) - コメント下さった方々、ありがとうございます！続編の方もよろしければお願いします( ´ ` ) (2020年10月21日 21時) (
レス) id: 594ed5f1a0 (このIDを非表示/違反報告)
メガネコ(プロフ) - こんにちは！！とっても面白くて素敵なお話だと思いました！！ これからも、更新楽しみに待たせていただきますね！！ (2020年10月15日 14時) (レス) id: acba606f80 (このIDを非表示/違反報告)
MAER - 面白いです!更新頑張って下さい､､! (2020年10月12日 16時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
ふーじー。(プロフ) - コメントくださった方ありがとうございます！嬉しいです！これからも頑張ります…！ (2020年10月8日 19時) (レス) id: e1e44de3d6 (このIDを非表示/違反報告)
ミノル - 悩むフエゴレオンさんが、可愛い！！サイコーです！嗚呼、マジ尊い、、更新ありがとうございます！！ (2020年10月7日 18時) (レス) id: 6c7edba7fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふーじー。 | 作成日時：2020年9月30日 0時
