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魔界10日目 ページ12

入間くんを自分の背後に隠し、立ちはだかる私にアスモデウス君は敵意を露わにする。

『やめなよ、入間くん 怖がってるじゃん』


もちろん、私だって怖い。
相手は悪魔で私は丸腰の人間だ。
それに入間くんのような妙技は持っていない。


「貴様に指図される謂れは無い。関係ない奴は引っ込んでいろ。」


ボウと、アスモデウス君の手に炎が出現する。
本気で攻撃するつもりなのだ。



「…っ、私は入間くんの従姉弟なんだから無関係ではないよ。それに、入間くんの意思は尊重してあげなよ。」



自己中心的過ぎるよ


そういった瞬間、私の目の前に炎が迫っていた。


『っ!?』



「Aちゃん!」



痛みを覚悟して目を瞑った私だったが、それはいつまでも訪れなかった。



「こらこら、喧嘩はそこまでだよ」


「大丈夫!?」


入間くんとおじいちゃんに庇われたのだ。

入間くんは私を逃がそうと後ろから手を出し、アスモデウス君の炎の軌道からずらし、おじいちゃんが炎を魔術で相殺していた。


「フン…初めから、庇ってもらう算段だったのか」

『っ』



言い返せなかった。

入学式でも、決闘でも、私は入間くんを見ているだけだった。

なにも出来ないのが嫌で、こうして前に出たはいいが、結局入間くんに助けられておじいちゃんに守られた。


「アスモデウス君…!Aちゃんは僕の大切なひとだから…手を出さないで…?」


「!出過ぎた真似を…。
申しわけありませんでした。」


入間くんの言葉に従うアスモデウス君

だが、その目には未だ私への敵意が滲んでいる。



情けない。

そして私は弱い。



そんな事を思い知らされた入学式だった。


ーーーー
あれから、入間くんと2人で帰宅し夕食まで時間があったので、私たちはそれぞれ部屋に戻った。

が、私はアスモデウス君の顔が頭から離れなかった。




「初めから庇ってもらう算段だったのか」




『そんなことない…!……はず…』



初めこそ落ち込んだが、時間が経つとともに段々腹が立ってきた。


勝手に喧嘩売ってきておいて、次は入間くんの意思を無視して学園を統治するなんて…

改めて考えても自己中心的すぎる


私の言ったことは間違っていないだろう



『それなら…』



あと、足りないのは実力だけだ。

だったら強くなればいい。



フリフリの可愛いクッションを抱きしめながら決意を固めた私はそれを床に叩きつけて、部屋を出た。

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(´・ω・`) - こんにちは。初めて見たのですがキャラとの距離感たまりません。時間があるとき更新してくれると嬉しいです。応援しています! (2020年5月14日 16時) (レス) id: 8cd34875f0 (このIDを非表示/違反報告)
まそっぷ(プロフ) - キャラとの距離感が好きです ファイッ (2020年4月29日 1時) (レス) id: 2db0c0705d (このIDを非表示/違反報告)
美月(プロフ) - すごく面白くて続きが楽しみです!更新頑張ってください! (2020年4月7日 17時) (レス) id: 8a8ffa0991 (このIDを非表示/違反報告)
ふーじー。(プロフ) - さゆゆ☆さん» 初めまして!コメントありがとうございます!私はカルエゴ先生ですね!アズくんもこれから活躍する予定ですので、どうぞお楽しみに! (2020年4月6日 1時) (レス) id: fddd5c4c33 (このIDを非表示/違反報告)
さゆゆ☆ - すごく面白かったです!私はアズくん推しなんですけど、ふーじー。さんは誰推しですか? (2020年4月4日 6時) (レス) id: ac463600dc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふーじー。 | 作成日時:2020年3月25日 1時

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