弐拾伍 ページ25
縁側にも見事な彼岸花がたくさん咲いていた。
さっきはあんまり見てなかったけど
ちゃんと見ると大浴場の次ぐらいには綺麗。
何でこんなに大量の彼岸花が咲くんだろ。
あたしなんにも覚えてないけど
花は年中咲いてるわけじゃないことぐらいは分かる。
『ただいま』
｢あ、え…おかえり｣
新しい着物を持った望くんが涼しい顔で縁側に来る。
『昨日は柑奈。今日は
嫌なこと言うたらしいな』
｢あぁ…まぁしょうがないけどね｣
よっこらしょなんておっさんみたいなこと言いながら隣に座った。
2人とも、望くんに怒られちゃったかな。
小学生ならまだ言うこと聞いても中学生は難しいよね…
『それでも、嫌やったやろ』
首だけを縦に動かした。
何歳になっても、何歳にされても嫌なもんは嫌だし傷つく。
『後で会ったら謝るように言うといた。
俺の監督不行届でもある。ごめん』
｢いや望くんが謝ることないから｣
『お詫びに、ちょっとだけこの世界のこと話す』
何だか自然に彼の方を見てしまった。
何となく、教えてもらえないと思っていたから。
『まぁ想像以上のもんやと思うけどあんま大っきい声は
出さんといて』
｢……うん｣
彼はスっと遠くに目を向けた。
縁側より遥かに向こうを見るかのように。
『ここはな…死んだ子供の魂が流れてくる場所なんや』
｢ふーん……は！？｣
『でかい声出すな言うたんもう忘れたか』
｢あっ、ごめん｣
威力弱めのデコピンを喰らわされたがそんなことは
全く気にならない。
今何を言ったんだこの人。
しんだこどものたましいがながれてくる…？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 153人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はのん(プロフ) - カジャさん» すごいです！1話でもめっちゃ嬉しくて興奮してしまいました！！ありがとうございます！！！ (2022年10月4日 21時) (
レス) @page50 id: eb6042d99a (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - はのんさん» 全く考えていなかったため、このように1話のみとなってしまいましたが…リクエスト、ありがとうございました。 (2022年10月4日 15時) (レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
はのん(プロフ) - そんな風に言っていただいて嬉しいです！望くんと濱ちゃんのその後を書いて欲しいです！ (2022年10月3日 18時) (レス) id: eb6042d99a (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - はのんさん» 応援ありがとうございました。はのん様の言葉がとても力になりました。その後、というのは望くんサイドでしょうか？それとも夢主と流星とのお話でしょうか？ (2022年10月3日 14時) (レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
はのん(プロフ) - 全部読ませていただきました！終わってしまって寂しいです。もしよければ、その後どうなったかのおまけ的なの書いてほしいくらいです！ (2022年10月2日 21時) (レス) @page49 id: eb6042d99a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：カジャ
| 作成日時：2022年9月11日 21時
