【刀剣】転生した先は修羅場でした。【男主】 (ページ4)

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顕現二日目ページ4

『僕の名前は闇切丸。闇を切り裂く光になりましょう』

花びらうっとうしいな手で払おうかと思っていると、口が勝手に意味不明なこと言い始めた。

自分の口とは思えない、いう事きかねぇ。

なに、闇を切り裂く光になりましょうって。厨二??厨二なの??とツッコミをいれ自分の姿を確認するようにグルグルと首を動かした。

パッとわかる体の変化は身長だ。少し身長は低くなったようだ視界が少し低く感じる。グッパーグッパーと動かす手は、細く綺麗で前とは比べ物にならない。どんだけ裕福な容姿してるんだあいつ。

と悪態をついていると足元からくぐもった声が聞こえた。吃驚しながらも床へと視線を向けると、若い男が転がって荒い呼吸を繰り返していた。

『えぇ!?!?なにこれ、どういう状況だよ』

焦りながらも駆け寄り、蹲る男の肩を叩いた。

『大丈夫か??どこか怪我してるのか??』

「……た、すけ、て」

か細い声と震える体、とりあえず硬い床の上で寝転がるのは体が痛いだろうと了承を得てから男を抱き上げた。

『……えっと、君が審神者??』

「……そうです。名前は紺藍、宜しくね闇切丸」

フワッと笑った顔は幼さが残る可愛らしい笑みで、自然とこちらも笑みを浮かべてしまっていた。それにしても顕現とはこんなにも怪我するほど大変な事なのか。

体中の見える範囲に切り傷が大漁についている。もしかしてあの花びらで切ったのか??

『審神者、ってことは主だね。君の部屋は何処だい??』

審神者に案内されて、彼の部屋に向かう。手当てもしなければいけない、彼の切り傷は深いものもある膿んだら大変だ。

部屋を出て廊下に出れば、美しい庭が現れた。その庭に沿うようにある廊下を進み彼の部屋へと無事に着いた。

『押入れの中かな??布団』

襖を開け、畳の上に紺藍を下ろすと襖を開け布団を取り出した。

『……傷の手当て、させてくれる??痛々しいから』

「……してくれるんですか??」

『だって痛いだろう??』

そう問えば、彼はプルプルと肩をふるわせ始めた。徐々に俯いていた彼から嗚咽が漏れ始める。何がどうなっているのか分からないが彼の傷に触らないように優しく引き寄せ頭を数度優しく撫でた。

こうすれば良いとか分からず抱きしめはしたが正解か??と様子を伺うと、彼は大号泣していた。あれ??違った??と焦ったが、背に手を回ししがみ付いて泣いている様子からとりあえずこのままが良いだろうと背をトントンッとあやす様に何度と叩いた。