ep.217 ページ18
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テヒョンさんに繋がれた手は、あたたかかった
スタジオまで戻ってくると、私は次の仕事があるからここでオッパとお別れ
ノーセットのオッパの髪が、地下駐車場の換気の風でさらっと揺れた
＿＿＿＿ちょっと目にかかっちゃってる、
せっかく綺麗な顔なのに……
そう思って、右手を伸ばしてオッパの前髪をすぅと梳く
「…？」
「……やっぱり、綺麗ですね。」
「Aちゃんだって、世界一、キレイだよ。」
その手をオッパが掴んでそっとオッパの頬に当てた。目を閉じて「Aちゃんは、ずっとずっと、可愛いよ。この小さな華奢な手も、どんなものより愛おしいくらい。」
「オッパ……っ、//」
するりと腰に手が回って、抱きしめられる
胸がドキドキして、痛くて、背中のシャツをキュッと握る
「テヒョンオッパ、大丈夫です。なにがあっても、大丈夫。」
「…うん。」
「逃げてもいいんです。私はいつでもいます。」
「Aちゃんの言葉は、魔法のコトバだね、」
「…そですか？」
「うん。僕、強くなれる気がする(笑)」
「ふふ、じゃあ良かったです」
「うん。だいすき。」
「!?…オ、オッパ、その、あんまり、好きと言われると、照れます…」
「お？ぇえ〜だって本音だもん。可愛いんだもん、」
いひひと笑って、そっと離れる
「僕、行ってくるね。」
「はい。よく食べて、よく寝ないといけません」
「いひ、そうだね(笑) よく食べてよく寝なきゃ、ヒョンたち悲しませちゃう」
「そうです。オッパが存在することが、みんなの笑顔を作るんです」
「Aちゃん、オトナになったね」
「…ろくに色んなこと乗り越えてませんから(笑)」
「あは、そだった」
「…それじゃあ、オッパ、」
「うん。……またあとでね」
「はい。また後で……」
するりと手が離れていく。そう言って戻っていくオッパの背は、もう小さくはなかった
きっと大丈夫。オッパは決して強いひとではないけれど、周りにはあんなに素敵な人たちがいてくれるんだから。
「ん？また後で？」
お？
「てことは家来るの？…ぁあ〜！新しいベッド、買ってないぃい……！」
大きなベッドにしようって言われて、買われそうになったから買うって言っちゃったけど、
「ま、いっか…(笑)」
オッパが元気なら、それでいい。
笑顔なら、それで十分。
私に出来ることなんて殆どないかも知れないけど、貴方の傍にいたいという思いは、きっと誰にも負けないと思う＿＿＿＿
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さく - グクが切なくて号泣しました、、。 (2022年6月23日 21時) (
レス) @page20 id: 7083a913c1 (このIDを非表示/違反報告)
なる - すばらしかった!一気に読みました！映画にしてほしいくらい! (2022年1月12日 7時) (レス) @page23 id: e79cab2ce6 (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - むぅさん» むぅさん、コメントありがとうございます！書いてから少し経っているのですが、読んでくださる方がいるのが嬉しいです、、。素敵なコメントで作者も嬉しいです！ (2021年2月2日 18時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
むぅ(プロフ) - とっても素敵なお話でした…読んでたら自然と一緒に涙してました。また読み返します！ (2021年2月1日 19時) (レス) id: 8dd9a678ab (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - リーさん» リーさん、コメントありがとうございます。もう一度最初から読んでいただけるなんて…！長いお話なので本当にありがたいです、、！何度でも楽しんでもらえると嬉しいです！ (2020年11月30日 19時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mila.
| 作成日時：2020年5月2日 21時
