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ep.213 ページ14

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ジミンside



「え、テヒョン?」
「っええ、連絡が取れなくて…」
「充電切れてるとかじゃないの?」

あの子スマホよく触るし

「いえ、それが昨日からなんです…」


スタッフさんが焦った顔で僕らに話す

「…確かにそろそろテヒョン、入っててもおかしくないよね?」

とホビヒョン。別仕事で遅れると聞いてたけど

「それが…前の現場も無理言って予定延ばしてもらったんです、、!」


徐々に僕達の間にも不穏な空気が流れる
ナムジュニヒョンが携帯にかけたけど確かに繋がらなくて、

「電源切ってるか、切れてるかみたいだ」
「……最近のテヒョン、どこか詰まってたみたいだし、何かあったんじゃ…っ」

そう僕が言うと、ジンヒョンが「ジミナ、落ち着いて」と冷静に言葉を重ねた

「大丈夫。アイツはそんなヤワなやつじゃないよ」
「っ、」


「スタッフさん、テヒョンが行きそうな場所に連絡してみてください。僕たちもあたってみます」


こういう時、ジンヒョンはとてもテキパキしてて冷静で。心底動揺が隠せない僕なんかよりしっかりしてて。やっぱりお兄さんだと思う


「僕がもっとテヒョンと向き合ってあげてれば__!」
「ジミニヒョン…!違います、ヒョンは何も悪くない。僕たちちゃんと話し合うべきだったんです、だからジミニヒョンだけのせいじゃない」
「グガ…」


所詮他人だ。人の気持ちは、話さねば分からない。分かりあってると思っていたって、その奥底にあるものは、誰にも分からない。きっと本人すらも気づかないうちにその火種が大きくなって、抱えきれなくなるのだ

だから僕は、見つけてあげなきゃいけなかったんだ
テヒョンの苦しみを



「Rou……っ」

あの子に頼ってたら?
そんなことが頭の中を過ぎって情けなくなった。部屋を出て廊下に出た時、

「…!!」

廊下で本を読みながらすたすたと歩いてくるRouが目に飛び込んで、駆け寄って肩を鷲つかむ

「Rou!」
「!?」
「Rou…!力を貸して!お願い…!」
「ジ、ジミンさん…っ!?」


ピンクの前髪から覗く垂れ目のグレーの瞳

「テヒョンが…っ!」
「!」

《テヒョン》とその名を出しただけで表情が変わって、ぽとんと本を落とした

「テヒョンさん…?Vさんに何かあったんですか…!?」
「!」

今度は逆に僕の方が気圧される
ずい、と前に出たRouに、「テヒョンが居ないんだ…」と伝えると目を見開いて


「テヒョンさんが…?」
「電話も繋がらなくて」
「!」
「どこか居場所を知らない?」

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設定タグ:BTS , 防弾少年団   
作品ジャンル:恋愛
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さく - グクが切なくて号泣しました、、。 (2022年6月23日 21時) (レス) @page20 id: 7083a913c1 (このIDを非表示/違反報告)
なる - すばらしかった!一気に読みました!映画にしてほしいくらい! (2022年1月12日 7時) (レス) @page23 id: e79cab2ce6 (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - むぅさん» むぅさん、コメントありがとうございます!書いてから少し経っているのですが、読んでくださる方がいるのが嬉しいです、、。素敵なコメントで作者も嬉しいです! (2021年2月2日 18時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
むぅ(プロフ) - とっても素敵なお話でした…読んでたら自然と一緒に涙してました。また読み返します! (2021年2月1日 19時) (レス) id: 8dd9a678ab (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - リーさん» リーさん、コメントありがとうございます。もう一度最初から読んでいただけるなんて…!長いお話なので本当にありがたいです、、!何度でも楽しんでもらえると嬉しいです! (2020年11月30日 19時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mila. | 作成日時:2020年5月2日 21時

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