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テヒョンside
注意深く足先を前に進めると、コツン、と当たる。
「あ、ここから段差だよ」
探り探り、足を上に乗せていく
「それにしてもどういう仕組みなの、これ、俺嫌い」
とグガが不満を言った
「…透明なアクリル板みたいなのかな。ちょうど光の反射を使って見えなくさせてるみたい」
「わお、さすがAちゃん」
そのまま20段は上がっただろうか。景色が変わる。
「…暗、」
「うあ、水が滴ってる…！」
ピチョン。
と煉瓦に反響する水音。じじ、とむき出しの電球の音がする。
「なんだか寒いね…Aちゃん平気？」
「…はい、大丈夫です、テヒョンさんは？」
「僕はへーき。Aちゃんとおてて繋いでるから、あったかい」
暗闇でおぼつかない足元。3人で手を繋いで通るのがやっとの狭さ。
「…っ、薄気味悪、」
「あれ、グガってお化け屋敷ダメだっけ？」
「いや。そこまでダメじゃないですけど」
でもここは、あんまり好きじゃないです、とマンネが眉を潜めた
ゆっくり進むと
「…これ、どこまで続いてるの？」
もう来た道も見えないくらい。
「…あれ、」
T字路に行き当たる。
「…これどっちだろう」
「A、わかる？」
「…っ、」
Aちゃんは苦しそうに胸を抑えて、「…っ、右、」と呟いた。
「Aちゃん？大丈夫？」
「…問題ないです、」
僕はジョングギと目を見合わせる。絶対大丈夫なんかじゃないのに。
「A、ちょっと休もう？」
僕もちょっと歩き疲れた、とグガが口にして、彼女を休ませてあげる。狭い道に3人で手を取り合って座ると、僕もちょっとだけ気が楽になった
「A、僕おぶろうか？」
「…ｯううん、平気だよ。」
そう言いつつ僅かに息が荒い。
「Aちゃん、遠慮せずおぶってもらいな？変わりばんこで僕もおぶってあげられる」
女の子一人抱えられないほど非力じゃないもん。
するとまたぴちゃん、と水が天井から垂れて来た。
「…変だね、上に上がって来たはずなのに、地下みたいに水が落ちてくるなんて＿＿＿」
と口にしたその瞬間、
ズン、
と急に鈍痛が頭に押し寄せて、意識が遠のいた。
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mila.(プロフ) - カホシさん» カホシさんコメントありがとうございます！ちょっと変わった世界観でしたけど楽しんでもらえたなら嬉しいです！ (2021年3月28日 20時) (
レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
カホシ - こんなにお話にハマったのは初めてです！これに出会えて良かったです!! (2021年3月27日 18時) (レス) id: f18e6e17b1 (このIDを非表示/違反報告)
_tunputo_(プロフ) - 処女作でこんなに複雑で作り込まれたお話が書けるなんてすごすぎます……一気に読んでしまいました……。世界観に引き込まれて没頭してしまいました。（笑）これ、ドラマになったらいいのに。なんて思ったり。他の作品も全て好きです。これからも更新楽しみにしてます。 (2020年11月27日 0時) (レス) id: 993cb3d94d (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - カナタさん» わあ、嬉しいです！もう一つの方も、ちょっとずつですが更新頑張りますので、楽しみにしていただけると嬉しいです(^^)最後までご愛読ありがとうございました！ (2019年11月7日 20時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - きょうさん» ありがとうございます！感想嬉しいです！これからも頑張りますね！！ご愛読ありがとうございました！ (2019年11月7日 20時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mila.
| 作成日時：2019年10月28日 9時
