【文豪ストレイドッグス】女性博愛主義の彼女 Ver,３

バンド　２カット ページ17

「目線はコッチってんだろ！！」
プラシック製のメガホンをバシバシと叩き指示を飛ばす。
「体幹鍛えろ！震えてんじゃないよ！！」
Aの怒声も飛ぶ。
「Aさん・・・此処までするんだすか・・・？」
ヘロヘロの敦がAに恐る恐る声を掛ける。
「あﾞァ！？再生回数７ケタ越えにしてやるってンだよ！！つべこべ言わずＰに従え！！！」
今まで聞いたことのない低い声、殺気を孕んだ瞳でキツく睨みつける。
体から黒いもやがあふれ、Aの髪を逆立たせた。
敦はたまらず「はいぃ！！！」と敬礼した。
そろり〜と逃げ出しそうな太宰の後ろ姿をキッと睨みつける。
「太宰ぃ！！お前が遊んだ女に住所教えんぞ！！！」
太宰の肩がビクッと震えた。
「一寸！何とかしておくれよ！！」
太宰は近くで手帳を見てホクホクしている男性に話しかける。

理想と書かれた手帳が目印のマネージャー―国木田独歩。

「流石椿プロデューサー。時間通りに終わりそうだ！」
全く太宰の言葉など聞こえていない。
むしろ、A側だった。

＊

「てってっれー」
「おお！！」
「色が変わりました！！」

駄菓子を練る社長の右肩―江戸川乱歩。

それを面白そうに眺める賢治と鏡花。
ここだけは平和だった。

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