検索窓
今日:137 hit、昨日:101 hit、合計:340,591 hit

ページ17

「はい…あの、ありがとうございました」

その綺麗な人はそう言って頭を下げた。


『ううん。無事ならよかった』

じゃあ、私はこれで。
そう言って背を向けようとする私を引き止めるように、その人が再度口を開く。


「あ、あの。私、烏野高校の清水潔子といいます。もしよかったらあなたの名前も教えていただけませんか」

声まで綺麗って何事。すごい。
出てきた素直な感想を、何でもないように喉奥に押し込んだ。さすがに引かれてしまう。

私なりの精一杯の微笑みを口元に乗せ、「別に名乗るほどの事はしてないんですけど、」と前置きするように呟いた。


『私、青葉城西高校の夏瀬Aです』

「夏瀬さん、ですね。本当にありがとうございました」

『私の自己満だから気にしないで…っていうか清水さん、ちなみに何年生?』

「三年です」

『お、やっぱり同じ!だからタメ口にしよ』

お互いに。
そう言ってニヤリと目を細めた私を見て、「…わかった」と清水さんがゆるりと微笑む。

美人の微笑みは心臓に悪い。
思わず内心で、及川には会わせられないな、と呟いた。だって、絶対惚れるし、アイツ。


「あ、あと…」

清水さんが申し訳なさそうに眉を下げる。

「ほっぺた少し傷になってる…」

『あれ、マジで?』

触ってみるもあまり痛くないし、ほんの少し掠っただけだから大した事はないだろう。
そう判断して、「放っとけばすぐ治るから大丈夫」と、安心させるように目を細めてみせた。

「あ、じゃあ…」

そう独りごちた清水さんが自分の鞄から可愛らしいポーチを取り出し、その中から絆創膏を一枚取って私に差し出した。

「これ、良かったら使って?」

『え、いいの?ありがとう』

人の好意は素直に受け取っとくべし。そう判断した私は清水さんの方に頬を向けた。

『じゃあお言葉に甘えるついでに、貼ってもらってもいい?』

「ふふっ。うん、いいよ」


清水さんの声は聞いていてとても心地がいい。鈴のような笑い声は冗談なしでほんとにずっと聞いていられる。

*→←*



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (162 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
515人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー!! , 青葉城西   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

雨音(プロフ) - 麗さん» 二つとも見落としていました…。訂正いたしました、ご指摘ありがとうございました!! (2020年8月24日 23時) (レス) id: 57a2e7dd63 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 25ページの「」だと思う部分が『』になってます。 (2020年8月24日 18時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 21ページの「あーコレ?、、」なんですけど、多分『』だと思います。話の前後的にも (2020年8月24日 18時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - しのぶさん» コメントありがとうございます!!そう言っていただけてとても嬉しいです…(*T^T)これからも男前な夢主ちゃんをどうぞよろしくお願いいたします\(^-^)/本当にありがとうございました!! (2020年7月6日 20時) (レス) id: 57a2e7dd63 (このIDを非表示/違反報告)
しのぶ - なんて、男前な夢主なんでしょう。 とても素敵な作品だと思います。これからも頑張って下さい。 (2020年7月6日 16時) (レス) id: 399359edd6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:雨音 | 作成日時:2020年5月23日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。