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Chap.306 ページ40

安「沖矢さんは、もう随分と前に
あなたの正体について

知っていそうですね。」

『はい、お話しました。』

そう答えると「ですよね。」と
少し残念そうに言った。

安「やっぱり彼は、悔しいほど大人です。」

意外だった。

沖矢さん、というか赤井さんは
安室さんにとっても大人な存在なんだ。

横顔を見ていると、安室さんが
腕時計を見て時間を確認する。

安「あ、すみません。

実は僕、これから用があるので…。
詳しいお話は後日でもいいですか?」

『あ、はい!すみません、忙しいのに。』

安「大丈夫ですよ、お話できて
嬉しかったです。家まで送りますよ。」

『いえ!歩いて帰ります!』

安「お願いします、僕がそうしたいんです。」

そんなことを言われたら
何も言えなくなってしまう。

「じゃあ、お願いします。」と言うと
「ありがとうございます。」と返されて

シートベルトを肩の上から伸ばした。

安「あと、すみません。もう一つだけ。」

カチリとシートベルトを締めて
「何ですか。」と安室さんの方を向くと

すぐ近くに顔があって
額に柔らかいものが当たる。

安「僕に隠し事をしていた罰というか。

隠し事をされても知らないフリをしていた
僕へのご褒美ということで。」

安室さんはニッと笑う。

そして、何事もなかったように
シートベルトをして、エンジンをかけた。

何が起きたか分からず
おでこを手で押さえる。

そして、満足そうな表情を浮かべて
運転している安室さんをしばらく見ていた。

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【 次回更新日:3月8日 】

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麺たらコ(プロフ) - イアデビルさん» ありがとうございます(^^) (2020年3月22日 17時) (レス) id: 520e2812b2 (このIDを非表示/違反報告)
イアデビル(プロフ) - とっても面白いです!最新待ってます!頑張ってください! (2020年3月19日 2時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
ムニ子。(プロフ) - ぎょなさん» 読んでくださって、ありがとうございます!これからも頑張ります(^^) (2020年1月26日 20時) (レス) id: 520e2812b2 (このIDを非表示/違反報告)
ぎょな(プロフ) - 次回更新日書いてあるとありがたいですね!とても面白い作品です!!楽しみにしてます^^ (2020年1月20日 23時) (レス) id: a2b2f6be31 (このIDを非表示/違反報告)
ムニ子。(プロフ) - まゆさん» 読んでくださって、ありがとうございます(^^) (2020年1月12日 13時) (レス) id: 520e2812b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:麺たらコ | 作成日時:2019年8月29日 22時

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