眼帯少女は色んな意味で狙われています。７

Chap.293 ページ27

いつまでもこの状況は
色々と心臓に悪い…。

体を起こすと「もういいのか？」と
普通に聞いてきたため

「申し訳ないので、大丈夫です！」と
恥ずかしさを堪えきれず早口で答えた。

すると、どこか残念そうな顔で
「そうか」と言ってから

赤井さんは、また書類を手に取った。

『赤井さん、寝ないんですか…？』

赤「Aの話を聞いてからな。」

その言葉に思わず、固まった。

私のキョトンとした顔に気づいたのか
首を少し傾ける。

赤「帰ってから、と約束したはずだが…？」

『あ、いえ…。
ありがとうございます。』

話を避けているように思えたから
少し驚いた。

『私、この家を出ようと思います。』

少し緊張しながらも話し始めると
赤井さんは書類から私へ視線を移した。

『本格的に元の世界に戻る方法を探そうと思って…

これ以上、誰かに迷惑をかけたくないですし…
これからは一人で頑張っていこうと思うんです…！

バイトもしながら、コツコツと…。』

赤「バイトというのは、あのバーか？」

赤井さんが途中で話を遮った。

Chap.294→←Chap.292

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す